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経済

2010年4月27日

最低賃金の設定、製造業界からは賛否両論

〈ジョホールバル〉
政府による最低賃金の設定に関して、製造業者からは賛否両論が出ている。最低賃金は市場動向に基づいて判断されるべきとの意見がある一方、高所得国家入りを目指した転換を進めるにあたり、最低賃金を設定すべきとの声もある。人的資源省は3月にブログを開設し、最低賃金設定制度の導入に関する意見を3ヵ月間募集し、最終決定の際の参考にするという。
マレーシア編物産業協会(MKMA)のレベッカ・チアン会長は、最低賃金は需給関係に基づき柔軟に運用されるべきで政府は介入するべきでないとコメント。製造業の賃金は市場動向により大きく変わるため、最低賃金スキームを設定する必要はないとの考えを示した。また、シンガポールでは最低賃金が設定されていないため、マレーシア人をはじめとする外国人を市場レートに合わせた賃金で雇うことができていると述べた。また、カンボジアやタイ、ベトナムにも最低賃金制度がないため、マレーシアが最低賃金制度を設けた場合は投資家が域内他国に流出する恐れもあると指摘した。また、製造業のコスト増大にもつながるため、他国との競争に勝てなくなるとした。
コンドームメーカー、メディカル・ラテックス(DUA)は、最低賃金制度は導入の前に調査が必要との見解を示した。生産コストの増加や製造業者による価格引き上げなどの影響を調査し、導入する際には製造業者に対するインセンティブ付与を検討すべきだとした。
サンイチ・テクノロジーのパン・チョウファット社長は、国内製造業者は最低賃金制度の導入への準備ができているとコメント。政府による高所得国家入りの目標に合わせて導入されるべきで、市場動向に合わせた条件付きで導入している国もあるとした。また、長期的には製造業の賃金引上げにも繋がり、マレーシア人の雇用の増加にも貢献し、外国人労働者への依存軽減にもなると述べた。

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