シンガポールで事業を展開する日系企業を対象とした「シンガポール日系企業フォーラム」が、2月4日、マンダリン・オーチャード・ホテル(旧メリタス・マンダリン・ホテル)にて開催された。主催はピープルサーチ。
111社から150名が参加、2008年後半からの世界的な金融危機から徐々に回復の兆しが見られるようになった昨今、シンガポールで事業を展開する日系企業の成長戦略を探るべく、講演やケーススタディー、パネルディスカッションなどが行われた。
第1部ではAPEC事務局日本代表プログラムディレクターの河本雄氏が講演、アジアとともに成長し、経済連携などの枠組みで切れ目のない市場の形成を目指す日本の方針や、日本と諸外国とのEPA連携により広域な連携に辿り着く過程にある現在の状況を説明。今年は日本がAPECの議長国を務めるが、今月から始まる事務レベルでの会合から11月の首脳会議までの過程で、貿易・投資を拡大するエンジンに生まれ変わらせるべくAPECが取組みを進めていることが紹介された。また、シンガポール経済開発庁(EDB)アジア太平洋担当局長のリム・コックキアン氏が、EDBの紹介とともにシンガポール経済の現状と動向について講演。シンガポールとしてこれまでに製造業の誘致に特に力を入れてきた点について触れ、製造業があるからこそ技術の進展について行けるとして、ビジネスチャンスを捉える上で技術のソリューションを持つ重要性を語った。また、アジアビジネスの中心としての地理的優位性や、英語を共通言語とし、高い生活水準を持つシンガポールが人材の宝庫にもなりうる点をアピール。日系企業にとって第2の故郷になれば、とした。
第2部ではケーススタディーとして、今年シンガポール、上海で相次いでサービスを開始したヤマト運輸や、長年アジアでビジネスを展開してきた実績を持つ三洋電機、JTBの事例が紹介された。
第3部で行われたパネルディスカッションでは、日本政策投資銀行(DBJ)シンガポールCEO兼マネージングダイレクターの川住昌光氏をファシリテーターに、基調講演を行ったリム氏と河本氏、日系企業を代表してSYSMEXアジアパシフィックのCOO松野潔高氏がパネルメンバーとして参加、2月1日にシンガポールの経済戦略委員会(ESC)から発表された基本計画にも触れながら、今後予想されるビジネス環境の変化や、APECの枠組みの活用、シンガポールと周辺国とのコスト面での競争力など、さまざまな領域に議論が及んだ。
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