シンガポール取引所(SGX)は証券取引所を介さない代替取引システム、Chi-X(チャイエックス)プラットフォームを運営する米Chi-Xグローバルと対等出資の合弁会社を設け、ダークプールと呼ばれる取引システムを来年中ごろをめどに設置することで合意した。取引所主導の代替取引はアジアで初めて。
ダークプールは取引所を通さず、投資家(主に大手機関投資家)の注文を証券会社の社内で突き合わせて取引を成立させる取引。小口投資家は参加できない。
野村ホールディングスの子会社で、機関投資家向け電子取引ブローカーの米インスティネットがChi-Xグローバルの直接の親会社。
今回設けるのはアジア全域を対象にしたダークプールで、シンガポール銘柄のほか、日本、豪州、香港の株式を扱う。
取引所取引では大口の売買注文は直ちに市場に知れ渡るが、ダークプールでは取引成立まで、情報は市場にもたらされない。SGXの市場部門担当者は「大口取引が株価に与える影響を軽減できるシステムだ。取引所取引を補完するものとなる」と自賛した。
取引所主導のダークプールは世界で4つ目。うち1つは米ナスダックOMXが運営している。SGXの次期最高経営責任者(CEO)に決まっているナスダックOMXのマグナス・ボッカー社長は、今回のChi-Xの取引を認識しているという。
シンガポールではリキッドネットと仏系投資銀行のCLSAが中心となって設けたブロックセキュの2つのダークプールが運営されている。
取引所外取引は、アジアでは株取引全体の1~3%に過ぎないが、欧州では10%、米国では20%を占めている。
SGXのシエ・フーフアCEOは先に開いた決算発表会見の席上、SGXとしてダークプールに取り組む意向を示唆していた。
Copyright © 2003- MEDIA JAPAN PTE LTD. All Rights Reserved.