〈プトラジャヤ〉
アブドラ首相は9月17日、自身が兼務している財務相職をナジブ副首相に引き継ぐと発表した。アブドラ首相は今後、宗教問題や社会問題、諸々の改革に注力していく方針。このほかアブドラ首相は記者会見の中で2010年以降に政権に留まる考えのないことを改めて強調した上で、「早まるかもしれない」と述べ、政権委譲が予定より早まる可能性もあることを示唆した。
先のナジブ副首相との会談における合意内容に則ったもの。両者は2010年半ばの完了を目指すと公表している政権委譲計画に変更のないことを確認していた。政権委譲計画に対しては、与党第一党・統一マレー国民組織(UMNO)のムヒディン総裁補(通産相)が、2010年という委譲期間が長すぎると発言するなど、そのトップダウン的手法も含めてUMNO党内に批判の声がくすぶっていることから、アブドラ首相が政権に居座り続ける意思がないことを改めて態度で示す狙いもあるとみられる。
なおアブドラ首相は16日、政府のISA護持の姿勢に反発していたザイド・イブラヒム首相府相の辞表を受理。ザイド氏はアブドラ政権首脳の多くが司法改革に消極的であること、中心となって司法改革を進めてきた同氏が政府内で孤立し、深い失望感を感じていることなどを辞任表明会見で暴露しており、アブドラ政権にとって大きなダメージとなっている。