ニュース

治安維持法で野党議員と新聞記者も逮捕

マレーシア2008年09月16日 11:35

〈クアラルンプール〉 
9月12日、反政府的内容のブログをネット掲載し続けていた「マレーシア・トゥデー」のラジャ・ペトラ・カマルディン編集長が国内治安維持法(ISA)の適用を受け逮捕されたのに続き、野党・民主行動党(DAP)所属のセランゴール州議会議員、テレサ・コック議員(43)と「星洲日報」のタン・フーンチェン記者(32)も同法適用によって逮捕された。タン記者は翌13日に釈放されたが、ラジャ・ペトラ編集長とコック議員は15日午後の時点で逮捕されたままで、野党や人権団体、メディア団体のみならず政府内からも批判の声が上がっている。


コック議員の逮捕は、コタ・ダマンサラ、スリ・セルダン、プチョン・ジャヤの3カ所のモスクにおけるアザーン(礼拝を呼びかけるアナウンス)の音量を下げるよう求める住民訴訟に関わっていたためとみられ、これが民族対立を助長していると判断されたものとみられる。


タン記者は、与党第一党・統一マレー国民組織(UMNO)ペナン州ブキ・ベンデラ地区のアハマド・イスマイル区長が「華人は間借り人」発言を行った件に関する報道に携わった経緯があり、アハマド氏への批判的記事がUMNOと華人政党の対立を煽る結果になったためとみられる。


同記者釈放後の記者会見でサイド・ハミド内務相は警察が政府の指示に因らず独自の判断でISAを適用したと説明。タン記者の逮捕については「身の危険が及ぶ可能性があったため保護した」と苦しい弁明を行った。


■ISA適用に批判の声高まる■
警察が3人をISAを適用して逮捕したことについては、全国ジャーナリスト組合(NUJ)やトランスペアレンシー・マレーシア(TI)、弁護士会、人権委員会(Suhakam)などが言論の自由の侵害、人権無視などとして一斉に非難の声を上げた。


特にタン記者の逮捕の理由については「ISAの乱用」といった批判が殺到しており、野党のみならず与党連合・国民戦線(BN)構成党のマレーシア華人協会(MCA)やマレーシア・インド人会議(MIC)、人民運動党(ゲラカン)からも批判が噴出。ドムポック首相府相、オン・ティーキアット運輸相、シャハリル・サマド国取相、ライス・ヤティム外相、S.スブラマニアム人的資源相、リオウ・ティオンライ保健相らの閣僚が批判をおこなっている。法務担当のザイド・イブラヒム首相府相は特に舌鋒激しく批判しており、15日アブドラ首相に辞表を提出した。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

コメント

この記事に関するコメントを投稿

ページの先頭に戻る