香港特別行政区の税制改革が振り出しに戻った。財政担当者は国民から寄せられた意見を参考に9カ月間にわたり対策を協議したが、具体的方策を提案できず、最終報告書では税収基盤を拡大するためのアイデアを羅列するにとどまった。
香港は当初、消費税(GST)の導入を計画したが、すさまじいほどの反対に直面し、導入を断念。他の税収基盤拡大の方策を探ることになった。
GSTのアイデアが浮上したのは2000年頃で、02年、税制改革に関する諮問委員会は、香港の競争力を損なわず税収基盤を拡大する唯一の手段がGSTとの見解を示した。国際通貨基金(IMF)も、「GSTは最善の選択」とし、導入を求めたいきさつがある。
唐英年財政長官によれば、意見募集期間中、2,400件の提案が文書で寄せられた。これには、陸上・海上出国税、ぜいたく品税などが含まれるが、報告書は、「こうした根本的問題には将来の適切な時期に取り組む」と述べるにとどまった。
香港にとり唯一の選択肢はGST、というのが大方に一致した見方だが、政府当局が近い将来、再びGSTを話題に上げる可能性は低いと税の専門家は見ている。
香港は税収を固定資産税と給与税に依存しており、労働者のわずか6%が給与税の75%を納めている。