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シンガポールモザイク

2014年11月3日

日本にインスパイアされた「個性派カフェ三つ巴」

ローカルのカフェに、世界的チェーンのカフェ、様々なカフェが大集合のシンガポール。その中に日本にインスパイアされたカフェもあり、日本人としてはうれしく、ちょっと誇らしく思わせてくれます。それら個性的なカフェは、いったい日本からどのようなヒントを得て、生まれたのでしょうか?オーナーの思いが込められた、気になる3軒のカフェを取材しました。

日本で出合った“インディ系カフェ”  世界に1軒のカフェをシンガポールに

スクリーンショット 2015-06-29 22.59.40MRTファーラーパーク駅近く、閑静な街並みのオウエン・ロードにある白亜のショップハウス。それが、カフェのチェーン店ではなく、日本のインディ(独立)系カフェに影響を受けたというL’etoile。看板にもエトワールとカタカナが書かれている。
オーナーのイボンヌ・ロウ(Yvonne Low)さんは名古屋に2年住んでいたことがあり、印象に残るカフェに出合ったという。「名古屋の繁華街、栄の路地で見つけたのは、コーヒーを毎回違うデザインのカップで出してくれるカフェ。訪れるたびにカップを楽しめるんです」。シンガポールに帰国後、約3年前にエトワールを開店した。
「当時シンガポールにはチェーン店のカフェはあっても、日本にあるようなインディ系カフェは皆無でした。店名をフランス語にしたのは、日本にはフランス語の名前のカフェが多いことにちなんでいます。また、インテリアのヴィンテージ家具も日本のカフェを参考にしました。インディ系カフェはそれぞれがユニークで、同じカフェは2軒存在しない。コーヒーはもちろん、雰囲気もカフェの魅力の大切な要素です」。

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L’etoile Cafe エトワール カフェ

オーエン・ロードとドーセット・ロードの交差点にある。MRTファーラーパーク駅から徒歩約5分。ノビナ駅からは車で5分ほど。メディアの撮影、イベントなどにもよく使われる。

所在地:160 Owen Road, Singapore 218953
電話:6298-2872
営業時間:月〜金 11:00-22:00 土・日・祝日 9:00-22:00
URL:http://letoile.com.sg

 

シンガポールの猫カフェ第1号店 クリーンで静かな雰囲気は日本がモデル

スクリーンショット 2015-06-29 22.59.55昨年ボートキーにオープンし、もうすぐ1周年を迎える「猫の庭」。オーナーのタン・スーリン(Tan Sue Lynn)さんは、日本へ旅行した際、東京、京都、札幌、そしてアートの島として知られる香川県直島の猫カフェを訪れたという。
「日本の猫カフェはどこも清潔で静か、落ち着いた雰囲気がありました。『猫の庭』も、そうした日本の猫カフェを参考にしています」。
「猫の庭」にいる13匹は元々飼育放棄されていた猫たちだった。新しい環境に慣れ、猫同士が仲良く暮らすようになるまでおよそ5ヵ月を要したという。
「世界には、血統がいい猫だけがいるカフェもあります。そんな中でロンドン、メルボルン、パリ、モントリオールなどで保護された野良猫がいるカフェもできています。『猫の庭』で野良猫だってエレガントで、愛らしいと多くの人に知ってほしい。そのお金をもっと猫の食事や健康維持のために使ってほしいと思うのです」。

 

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Cat Cafe Neko No Niwa 猫の庭

ボートキーのバー2階にあり、猫のイラストが入口の目印。入場料は最初の1時間12Sドル、以降30分5Sドル。スイーツ、デザート、コーヒー、紅茶などメニューも豊富。

所在地:54A Boat Quay (Level 2), Singapore 049843
電話:6536-5319 ※予約推奨
営業時間:月、水〜金 11:00-22:00 土・日・祝日 10:00-22:00 火曜日定休
URL:http://www.catcafe.com.sg

 

時間を止めて、ゆっくりと過ごす そんな思いを店名に込めたカフェ

スクリーンショット 2015-06-29 23.00.07店名はきっとオーナーが人気漫画の『めぞん一刻』のファンで……と想像していたのだが、無関係とのこと。「フランス語と日本語を組み合わせた『House of the Moment』という意味の店名は、人が集まりその瞬間を楽しむ所という意味。また『Frozen in Time』という時の流れが凍結した場所という意味も込めていて、カフェの天井にキャビネットが貼り付くインテリアは、時間が止まった様子を現しています」と、マネージャーのアーフィアン(Arfian)さん。
オープンは2011年。オーナーは日本を旅行中に出合ったカフェとバーやショップがいっしょになっているハイブリッドなカフェに触発された。1階はカフェ、2階はカクテルバーというスタイルは、当時シンガポールではなかったという。また、有名バリスタでストリーマー・コーヒー・カンパニー代表の澤田洋史さんが監修を務めるなどコーヒーの味にもこだわっているという。現在も店には日本人バリスタが立つ。

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Maison Ikkoku

アラブストリートエリアのマレーヘリテージセンターの近くにある。

所在地:20 Kandahar Street, Singapore198885
電話:6294-0078 ※予約推奨
営業時間:月〜木 9:00-21:00 金・土 9:00-23:00 日 9:00-19:00
URL:www.facebook.com/maison.ikkoku.sg

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.268(2014年11月03日発行)」に掲載されたものです。
文= AsiaX編集部

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