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やさしい中医学

2008年3月3日

足陽明胃経(あしのようめいいけい)

117-1私達の身体は、飲食物から栄養を吸収し、生理活動を行なっています。口から入った飲食物は食道を通って胃に納まり、1~2時間かけて胃液でクリーム状に消化され、十二指腸、小腸へ送られます。小腸に3~8時間滞在し、栄養が吸収されると、不要な液体は腎臓でろ過され膀胱へ、固体は大腸へ送られ、排泄されます。つまり、身体は排泄物の工場だといえます。解かりやすく言うと、排泄物は飲食物を原材料とした加工品、あるいは商品なのです。この商品の良し悪しは、口にする物と、身体の生理機能にかかっています。この第1段階の加工を施すのが胃です。ここでつまずけば、後々支障が出てきます。より良い商品を製作するために、商品をチェックし、工場つまり身体の故障を直すことが大事です。

 

胃経脈は、目の下を起点とし。頬を通り、一つは耳の前を通りこめかみに至ります。もう一つは、首を通り鎖骨、乳首、腹部を通り、大腿に入り、膝の外側から足首の前中心を通り、足の第二第三指骨の間を通り、足の第二指の爪の付け根の第三指側が終点となります。そして脾経脈につながります。

 

胃経脈に異常が生じると、どのような症状が出るのでしょうか? 先に述べたように、胃での加工つまり消化がきちんと成されないと、腸での加工、吸収がしにくく負担がかかってしまい、胃と腸に以下のような症状が出てきます。

 

胃腸

腹張り、腹痛、腸がゴロゴロ鳴る、吐き気、胸焼け、胃痛、空腹感、下痢、便秘、頭痛、咽痛、鼻血、生理痛、生理不順、血尿

 

経脈

口の歪、下の歯痛、精神不安定、癲癇、膝痛、足痛、足の甲痛

 

上記のような症状には、以下のつぼを指圧してみてください。

 

天枢(てんすう)

おへそから指3本(人さし指、中指、薬指の3本をそろえた距離)、ひらいたところ、左右1つずつ、計2カ所。下痢、便秘、腹痛、消化不良、胃炎、腸炎、生理痛、腹水などに。

足三里(あしさんり)

膝下の小指側の窪みから、指4本(上記3本に小指を加える)下がったところ。免疫力増強、体力増進、吐き気、下痢、胃痛、腹痛、胃潰瘍、胃炎、腸炎、高血圧、排尿困難、熱射病、不眠、精神不安定、生理痛などに。

内庭(ないてい)

足の第二指と第三指の間の指の付け根。胃炎、腸炎、下痢、便秘、食あたり、歯痛、歯肉炎、咽喉痛、扁桃腺炎、目痛、鼻血、鼻炎、顔面神経麻痺、ヘルニアなどに。

 

「1、2、3」と、親指の腹で指圧し、10~20回、日に3回、あるいは、時間のある時に行なって下さい。空腹時、満腹時、深酒の時は指圧しないで下さい。また、「内庭」は、親指と人指し指で、つまむようにして下さい。

文=島田久仁子(Kuniko TCM & Healthcare 中医師)

 

1991年来星。針灸師の教育を受け、診療所に勤務。「天気ヘルス」を設立し、太極拳、気功、骨格運動、家庭の中医学等、自己の治癒力を高める指導を始める。当地の厚生省による中医師及び針灸師国家試験制度の実施にあたり、新加波中医学院にて6年修業。国家試験を経て中医師及び針灸師として認定登録。新加波中医師公会会員。恩師曹光裕博士に師事。中華医院所属。現在「天気ヘルス」を「Kuniko TCM & Healthcare」と改め、上記の指導に加え健康相談及び治療を行っている。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.117(2008年03月03日発行)」に掲載されたものです。

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