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中国語学習

2010年1月18日

中国語の発音の重要性

音節が1600もある中国語の発音の難しさを理解していただくために、日本語と中国語の「先生」という単語を例にとって比較をしてみましょう。日本語の「先生」という単語は、地域により「せんせ\い」「せん/せい」、「せん\せい」、という三種類の異なる声調で発音されていますが、多少違う声調で発音されても意味は通じます。一方、中国語の「先生」――「老师」の正確な発音は「lǎoshī」(声調3・1)、これを違う声調で発音すると、意味が異なる単語になってしまいます。「lǎoshí」(3声・2声)と発音すれば、漢字は「老石」、「石さん」という意味になり、「lǎoshi」(3声・軽声)では「老实」、「おとなしい」という意味になり、「lǎoshì」(3声・4声)では「老是」、「いつも」という意味になります。このように中国語の発音には正確さが不可欠であり、曖昧な発音では通じず、微妙な音の違いで意味も大きく違ってしまうのです。中国語学習において、発音をマスターすることがとても大きな意味を持っていることがお分かりいただけるでしょう。最初の段階で発音をマスターしておかないと、学習内容が進めば進むほど、意味が通じない割合も増えてしまいます。後で困らないためには、最初の段階からしっかり発音の土台を築いて行くことがとても重要です。発音の勉強は、中国語学習全体の40%を占めます。

発音がマスターできない原因

私が過去に出会った、発音がきちんとマスターできずに挫折した人たちは以下のようなタイプの人々でした。

 

1.   良い教授法、良い教科書と良い教師に恵まれなかった人

2.   発音の受講時間数と学習・訓練時間数が足らない人(発音の受講時間は50時間~100時間が必要です)

3.   一クラスに生徒が多すぎて、細かく発音訂正されるチャンスがない人

4.   全く復習をしない人、宿題をやらない人

5.   独学で学んだ人

6.   教師のアドバイスを聞かずに自己流でやる人

 

生徒側の悩み

中国語を17年以上教える中で教師としてもっとも悩まされる事は、伸び悩みを抱え、途中から転校して来た生徒さんを教えることです。「発音をマスターできなかった」、「読めるけど話せない」、「中国人とコミュニケーションを取る際、細かい部分や深い部分までの意思疎通ができない」、「文が作れない」、「何年も勉強したのに中検2級の試験をパスできない」等々、それぞれ様々な悩みを抱えています。その中でもっとも大きな悩みは発音をマスターできなかった事と文法知識を取得していない(習った内容を応用できない)ことです。

 

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文=趙玲華(チョウ・リンカ)(チャイナリンガスクール 校長)

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.160(2010年01月18日発行)」に掲載されたものです。

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