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ドクター・グリーンのワンポイント医療情報

2013年7月15日

睡眠時無呼吸症候群

 あなたには次のような症状はありませんか?熟睡感が乏しい、いびき、起床時の頭痛、昼間の眠気、「寝ている間に何度か息が止まってたよ」と指摘されたことがある――もし、このような経験があるならば、あなたは「睡眠時無呼吸症候群」(sleep apnea syndrome:SAS)かも知れません。

 診断のためには、終夜睡眠ポリソムノグラフィ(polysomnography:PSG)という検査が必須です。これは、睡眠の深さや呼吸の状態を知るための検査です。睡眠中の脳波や呼吸時の気流の程度、血中の酸素が足りているかどうか、などを調べるのです。気道が狭いことが原因になっている場合には、脳卒中や心臓病等を引き起こし、SASが軽症でない場合には死亡率が高いことが知られています。また、日中の眠気から車などの居眠り運転をして、大きな事故に繋がることもあります。

 治療としては、鼻に装着したマスクから機械で空気を送り込んで、呼吸が止まらないようにする治療(CPAP療法)が標準的です。肥満の改善や、「就寝前の飲酒」の禁止、禁煙も必要です。場合によっては、外科手術が有効なこともあります。上述した症状に心当たりがある場合には、耳鼻科や呼吸器科のある医療機関で受診して相談してみましょう。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.238(2013年07月15日発行)」に掲載されたものです。

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