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ドクター・グリーンのワンポイント医療情報

2013年9月2日

困っていませんか?さまざまなアレルギー症状

アレルギーが原因となって引き起こされる疾患は多種多様ですが、特に食物アレルギー、気管支喘息、長引く咳(咳喘息、アトピー咳など)、じんましん、過敏性肺炎、シックハウス症候群、花粉症などの疾患を中心にアレルギー専門医が診察にあたります。環境因子の改善についてや、検査データの正しい読み方について、単純にアレルギー検査が陽性=原因ではありませんし、逆に陰性であったとしても原因アレルゲンとなっているかもしれないので注意を要することなども、わかりやすく説明します。

また、アレルギーは子供の頃だけでなく大人になっても発症することがあります。次のような症状があれば、一度アレルギー外来で相談してみましょう。

果物を食べた後に口の中がぴりぴりしませんか?花粉症を放置していませんか?

果物や野菜を食べた後(多くは5分以内)に舌がぴりぴりしたり、口唇が腫れたことはありませんか?口腔アレルギー症候群といい、多くは口腔症状のみですが、まれに重篤なアナフィラキシーショックを呈することもあり、注意を要します。

実は元々花粉のアレルギーを発症していると、それと共通の成分を持っている野菜や果物にもアレルギーが出てしまうのです。例えばシラカバの花粉にアレルギーのある方はイチゴ、リンゴなどバラ科の果実に対して、ブタクサの場合はメロン、バナナ、スイカに対して将来的にアレルギーになるリスクがあります。

ゴルフなど野外活動の後にじんましんが出ることはありませんか?

紫外線の強いシンガポールでは、野外で肌をさらした後に紫外線アレルギーを発症するケースが少なくないようです。ある種の薬剤や食品などの摂取後に紫外線にあたると出やすい場合もあり、原因の特定も重要です。また免疫学的な病気が隠れていることもあります。

会話しているときや、夜になると咳が出やすくないですか?

鼻炎などのアレルギーを放置しておくと、気道に慢性的に炎症が起き、気管支が敏感になる状態(気道の過敏性)ができて、咳が長引いてしまいます。特に会話をするときや夜間に起こりやすいというのも特徴です。さらに気管支喘息に進行するリスクも大きくなります。喘息が大人になって発症する割合は、小児喘息と実は同等なのです。

アレルギー性鼻炎や咳は、シンガポールに特有の抗原(ヘイズなど)が原因となって発症する場合もあり、注意が必要です。出張中に宿泊先でハウスダストによる鼻炎に悩まされないよう、マスクやアレルギーを抑える薬を携帯する方も少なくないようです。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.241(2013年09月02日発行)」に掲載されたものです。

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