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ドクター・グリーンのワンポイント医療情報

2014年9月15日

食物アレルギーの原因は皮膚からの侵入にも注意!

最近、食物アレルギーは食べるだけでなく、皮膚からの吸収により発症することも多いことがわかってきました。

例えば、日本で茶のしずく石鹸事件で知られるようになった小麦アレルギーはアレルゲンを皮膚から吸収して起こったものです。2011年11月、日本アレルギー学会によって、石鹸に含まれている「グルパール19S」という加水分解小麦が、発症の原因と見られるという見解が示されました。この石鹸を使用し続けることにより、小麦アレルギーが発症した人は、小麦入りの食べ物を食べられなくなってしまいました。

皮膚から吸収されるものも異物として認識されうるのです。

特にアトピー性皮膚炎など皮膚のバリア障害がある人は皮膚からの吸収量が多くなるので、食卓をきれいにして食べ物を皮膚から吸収しないようにしたり、スキンケアをしっかり行うことが望ましいとされています。

入浴は痒みの出ない温度設定(ぬるめがおすすめ)で短時間(目安は10分)に行い、体をごしごしこすらず、石鹸は泡立てて素手で洗いましょう。入浴後すぐに乾燥しやすい部分に保湿剤を塗りますが、強くすり込まないように注意する必要があります。汗も皮膚を刺激する原因になるのでスポーツ後はシャワーで流しましょう。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.265(2014年09月15日発行)」に掲載されたものです。

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