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シンガポール不動産「耳寄り情報」

2014年9月15日

増え続けるシンガポールの在留邦人

シンガポールと香港の在留邦人数

日本の外務省が、昨年10月1日現在の海外在留邦人調査統計を発表しました。それによると、シンガポール在留邦人は3万1,038人となっています。実際には、「在留届」未提出の方も、かなりの数おられると見られ、また、本年に入ってからも、邦人数増加基調は変わらないので、現時点で3万3,000~3万5,000人の在留邦人(除く、短期出張者や観光客などの短期滞在者)がシンガポールにいるものと推定されます(弊社推定)。

 

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中国・ASEAN6ヵ国の状況は?

同様に、中国(香港を除く)とASEAN主要6ヵ国(タイ、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア、ベトナム)は右のような状況です。ASEANの他4ヵ国(カンボジア、ラオス、ブルネイ、ミャンマー)の在留邦人数は、計約3,000人(2013年10月1日現在)となっています。

 

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住宅賃貸相場への影響

在留邦人数の増減は、コンドミニアムの需給にも大きな影響がありますが、2016年までは、高水準の新築物件竣工が続くため、シンガポールの住宅家賃相場は、弱含みの見込みです。

 

統計の着目点

2008年に香港の在留邦人数をシンガポールが逆転しています。中国隣接のメリットが、上海等に奪われていくとともに、東南アジアや南アジアへの拠点としては、シンガポールとの競争に負けつつある結果と見られます。香港の住宅・事務所の高コストが嫌われたことも一因でしょう。

2013年には、中国の在留邦人数が大幅減となり、ASEAN主要6ヵ国の在留邦人数に追い抜かれています。今後とも、この傾向が続きそうですが、その結果、日本人学校の増設などが急務となる都市(バンコク)も出てきています。

 

文=木村登志郎(パシフィック不動産株式会社CEO)

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.265(2014年09月15日発行)」に掲載されたものです。

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