シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXライフTOP『風の影(上・下)』カルロス・ルイス・サフォン

紀伊国屋「おすすめの1冊」

2010年5月17日

『風の影(上・下)』カルロス・ルイス・サフォン

photo-61945年、バルセロナ。少年ダニエルは父に「忘れられた本の墓場」に連れて行かれ、そこで偶然手に取った一冊の本『風の影』に魅了される。ダニエルはその作者、フリアン・カラックスが書いた他の本を手に入れ読もうとするが、フリアンが書いた本を燃やそうとする謎の男、ライン・クーベルトなる人物がダニエルの前に現れる……。

フリアンの過去が明らかになるにつれ、ダニエルの身に危機が迫り、そしてスペイン内戦に傷ついた都市の記憶が浮き出てくる。

37ヵ国で翻訳出版され、ベストセラーとなった本書は、日本でも2007年に様々なミステリー大賞にノミネートされ、話題になった。少し前の本の紹介となるが、ストーリーも実に面白く、またスペインの暑い日差しと色濃い影を感じる事が出来る一冊である。

 

集英社/ISBN:9784087605082(上)、9784087605099(下)

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.167(2010年05月17日発行)」に掲載されたものです。
文=シンガポール紀伊國屋書店 里見

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