2013年11月4日
『リー・クアンユー、世界を語る』リー・クアンユー/グラハム・アリソン著、倉田真木訳
世界から注目される、シンガポール建国の父、リー・クアンユー。英語や中国語では著作、関連作がたくさん出ていたのですが、なぜか日本語には長らく翻訳されていませんでした。本作は、氏を題材とした書籍としてはなんと12年ぶりの翻訳です。原著は『The Grand Master’s Insights on China, the United States, and the World』で、今年の1月に出版されていたものです。
題名の通り、中国、アメリカ、米中関係など、世界がどのように動いていくか、その透徹したまなざしを通して語られています。Q&A形式で、とても読みやすくまとまっていることも特徴です。英語もそこまで難しくないのですが、やはり日本語だと理解しやすく安心です。
彼の功績を目の当たりにしている在星日本人としては、私たちにとっても触れやすくなるよう、この作品に引き続き氏の著作が翻訳されることを願います。
サンマーク出版/ISBN:9784763133212
協力=シンガポール紀伊國屋書店
この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.245(2013年11月04日発行)」に掲載されたものです。
文=シンガポール紀伊國屋書店 河合