シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXライフTOP『リ-・クアンユ-未来への提言』リー・クアンユー、ハン・フックク...

紀伊国屋「おすすめの1冊」

2014年3月3日

『リ-・クアンユ-未来への提言』リー・クアンユー、ハン・フッククワン

photo-4 日本でのシンガポールへの興味の高まりは各種報道から、とみに感じられるようになっています。ビジネスガイドや、手軽に概要を知ることができる解説本も雨後のたけのこのように出ています。そういった動きの中で、この気運は本物なのだな、と感じられたのが、この書籍の刊行です。サンマーク出版からも「リー・クアンユー、世界を語る」という翻訳が去年10月に出ましたが、立て続けに今度は日経新聞出版社からも。実は日本でのリー・クアンユー書籍の翻訳は2000年代初頭に出て以来、(氏の著作はコンスタントに出ていたにもかかわらず)刊行が途絶えていたのです。それに対してこの状況、お手軽なガイドに飽き足らない層が増えてきた証拠ではないでしょうか。

 内容はシンガポールの国民、特に若者から質問を募り、記者が自らの疑問を交えた質疑応答をするというもので、リー氏の率直な意見が展開されています。元々がシンガポール国内向けの内容ゆえに、わかりにくい点もありますが、理解を助けるコラムも充実しており、在住者、またリーダー論に興味のある方にとって読むべき書籍であることは間違いありません。

 

日本経済新聞出版社/ISBN:9784532168964

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.252(2014年03月03日発行)」に掲載されたものです。
文=シンガポール紀伊國屋書店 河合

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