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ドクター・グリーンのワンポイント医療情報

2019年8月26日

下肢静脈瘤

 足の静脈には、弁が付いていて血液の逆流を防止しています。この弁の働きが悪くなると血液が逆流し、うっ血して静脈圧が高くなります。その結果、皮膚表面に近い静脈が膨らんでくるのが下肢静脈瘤です。

 

 軽度の段階では、血液のうっ血から来るむくみ、だるさ、こむらがえり、美容上気になるなどが主な症状です。しかし、放置すると少しずつ症状が悪化して、皮膚に炎症が生じ、湿疹や色素沈着(皮膚の色が黒ずむ)、皮膚の硬結、最終的には皮膚潰瘍といった治りにくい状態になってしまいます。

 

 静脈弁の働きが悪くなる主な原因には次のようなものが挙げられます。
 
1. 長時間の立ち仕事
2. 長時間のデスクワーク
3. 妊娠・出産
4. 遺伝
5. 加齢
6. 肥満
7. 性別(女性ホルモンが影響するので男性より女性がなりやすい)
8. 深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)

 

 例えば、歩き回らず、同じ場所に長時間立ちっぱなしの場合や、同じ姿勢で長時間じっと座りっぱなしの場合も、足の筋肉によるポンプ作用が働きません。そのため足の静脈に血液がたまりやすくなり、静脈弁に負担がかかって閉じなくなってしまいます。

 

 下肢静脈瘤の原因や症状の進行、そして治療法の選択などは、それぞれ患者さんによって異なります。自己判断せずに、まずは医療機関でご相談ください。

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