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ドクター・グリーンのワンポイント医療情報

2018年5月25日

椎間板ヘルニア

ヘルニアとは、体内のある臓器が本来あるべき位置から脱出してしまった状態を指します。これが背骨のクッションである椎間板に起こったものを「椎間板ヘルニア」と呼びます。椎間板の中に存在する髄核(ずいかく)というゲル状の組織が、外に飛び出してしまった状態です。

 

椎間板は加齢が進むと柔軟性がなくなり、つぶれやすくなります。重い物を持ち上げる、中腰といった日常の動作、激しいスポーツなどの腰への負担がきっかけで、神経が椎間板に圧迫されることにより腰痛、脚の痛みやしびれが生じます。椎間板ヘルニアは20~40歳代の、どちらかといえば男性に多くみられます。

 

検査にはMRIが必須です。MRIとは磁力を利用して身体の中を調べる検査です。治療は、激しい痛みや麻痺がない限り、まずは投薬やリハビリといった保存療法を選択し、様子をみるのが一般的です。リハビリではマッサージ、牽引療法、温熱療法、運動療法などを行います。それでも症状がなくならない場合は、手術を検討することになります。手術には直接椎間板を摘出するものや、レーザーを用いて椎間板の圧力を減らしてヘルニアを引っ込ませるものなどがあります。

 

「自分に合った治療」を医師とよく相談しましょう。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.334(2018年6月1日発行)」に掲載されたものです。

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