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ドクター・グリーンのワンポイント医療情報

2018年3月28日

五十肩(肩関節周囲炎)

 加齢にともない肩の筋肉が硬くなると筋肉と骨をつなぐ腱の部分に負担がかかりやすくなり、そのため腱が傷ついたり、肩関節周囲の組織が炎症を起こしたりすることがあります。これを「肩関節周囲炎」といいます。おもに50代に多くみられるため「五十肩」とも呼ばれますが、早い人では30代から症状が現れることがあります。

 

症状は、腕を動かすときに感じる首から腕にかけての痛みと、腕の動きが悪くなることが特徴です。夜中にズキズキと眠れないほど痛くなることもあります。

 

 五十肩の痛みは自然に治まりますが、適切な治療を行わないと肩の動きが元に戻らないことがあります。治療は、痛みの激しい急性期は安静にして消炎鎮痛剤で痛みを抑えます。急性期が過ぎたら筋肉の強化と、肩が固まらないようにするため、リハビリを行います。リハビリでは血行を良くするためホットパックや超音波などの温熱療法も行います。 

 

 五十肩と似た症状の病気として、「石灰沈着性腱板炎」「肩腱板断裂」などがあります。検査方法は、痛みの部位、動きの状態の確認とともにX線撮影、MRI検査などがあります。それぞれ適切な治療が必要なため、これらを判別することが重要となります。肩の痛みが気になる方は、放置せず一度受診しましょう。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.332(2018年4月1日発行)」に掲載されたものです。

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