シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXライフTOP新年に読みたい1冊

Recommended Books

2017年1月1日

新年に読みたい1冊

人から勧められ何気なく読んでみた本に感動し、それがいつしか自分のバイブルに……というのはよくある話です。当コーナーでは、日本とシンガポールの各業界で活躍されている12人が選ぶお勧め書籍をご紹介します。新年を迎え、一年の計を立てようと考えている方も、これらの本からインスピレーションを得られるかもしれません。
協力:シンガポール紀伊國屋書店 www.kinokuniya.com.sg

 


 

316web_book_1_mr-okada-photo316web_book_1_51mbztlgvlシンガポール日本商工会議所 会頭

岡田 卓也さん おすすめ
『50代から始める知的生活術 「人生二毛作」の生き方 外山 滋比古 著 (大和書房)
定年後の事を考える人、また年齢を重ねても情熱気力に溢れている人に、人生の二毛作について考えてもらう本で、著者は『思考の整理学』でも有名な外山滋比古氏。言語学者の外山氏は1923年生まれで93歳。今でも朝1万歩の散歩から一日を始め日々充実した毎日を過ごされています。こうした著者の生活から、人生80年を充実させるヒントを得ることができるかもしれません。例えば読書について、ノンフィクションなど読みやすい本だけではなく、自分にとって未知の分野の本も読んでみることで、第二の人生も面白くなると本書は説きます。

 


 

316web_book_2_misako-ito-photo-med-size316web_book_2_download

在シンガポール日本大使館 参事官 Japan Creative Centre (JCC) 所長

伊藤 実佐子さん おすすめ
『若冲 澤田 瞳子 著 (文藝春秋)
江戸時代の画家である伊藤若冲のブームが日本を席捲して久しい。生誕300年を記念し東京都美術館で開催された「若冲展」には、前代未聞の長さの行列ができたという。私はロサンゼルス勤務時代、若沖コレクターの第一人者であるプライス夫妻から、その作風について多くを学んだ。ただ、若冲はどのような人物だったのか、知る由もなかった。そんな時、羽田空港で夫妻所蔵の絵をカバーとしたこの本を発見、読んで仰天した。若冲が抱えていた絶望と孤独が描かれており、それこそが奇才の創作の源だったと。若冲パラダイスの解釈、百態あってまた良し。

 


 

316web_book_3_5x7-4601-2-ikegami-photo-1316web_book_3_the-lky-story-book-coverシンガポール日本会 事務局長

池上 さつきさん おすすめ
『The LYK Story Lee Kuan Yew – The Man Who Shaped a Nation 鍋田 吉郎 原作 藤原 芳秀 作画 (Shogakukan Asia Pte Ltd)
シンガポール日本人会では、会員さんを対象に英検を実施しています。大学入試レベルといわれる2級を日本人小学校のお子さんが多数受験しており、当地での英語教育への関心と学力の高さに大変驚きます。今回、小学校高学年~中学生くらいの学生さん、または新しく来星された方にお奨めしたい本として、英語のコミック本「The LKY Story」をご紹介します。
リー・クアンユー初代首相の一生を、歴史に忠実にかつ力強い画風で再現しています。リー氏に関連した書籍は数多く出版されていますが、こちらは初めの一歩として、分かりやすく学べます。

 


 

316web_book_4_clairmrhashimoto316web_book_4_download1一般財団法人自治体国際化協会 シンガポール事務所(CLAIR, Singapore) 所長

橋本 憲次郎さん おすすめ
『現代アラブの社会思想 池内 恵 著 (講談社)
9.11テロに見られるように、世界では国家間の紛争に留まらず、テロとの戦い、民族間や武力勢力との戦いも頻発している。そのような中、ISのようなイスラム原理主義勢力の拡大など、紛争地としてのアラブ世界に関する報道を目にする機会も増えている。本書では、第3次中東戦争以来のアラブの社会思想の変遷を辿り、困難な状況をどのように乗り越えようとし、またどのような隘路にぶつかっているかについて、イスラム主義の概説と合わせて基本的な視座を提供している。日頃なじみの少ない世界に触れてみてはいかがだろうか。

 


 

316web_book_5_rio_popeye_inaba316web_book_5_51tsqfdbovlSansan Global PTE. LTD. Chief Operating Officer
ポパイ 稲葉さん おすすめ
『完訳 7つの習慣 人格主義の回復 スティーブン・R. コヴィー 著 フランクリン コヴィージャパン 訳 (キングベアー出版)
これまで数百回は下らないほど読み、自身の日々の行動に活かそうとしているのが、この「7つの習慣」だ。どの習慣も重要だが、埼玉県立浦和高校を卒業後、すぐ海外に飛び出した自分としては、特に第5の習慣「Seek first to understand, then to be understood(まず理解に徹し、そして理解される)」が、海外に住む日本人の方々に役立つのではないかと思える。「日本のやり方が効率的」という考え方が間違っていると言うわけではないが、同質性の高い日本の社会とは違う海外での環境では、まず相手を先に理解する事が重要なのではないだろうか。

 


 

316web_book_6_mrmikataimg_5516316web_book_6M&R Partners マネージングダイレクター 
三方 麻琴さん おすすめ
『となりの億万長者 成功を生む7つの法則 トマス・J・スタンリー、ウィリアム・D・ダンコ 著 斎藤聖美 訳 (早川書房)
アメリカには年収10万ドル以下の億万長者が多く存在するという事実。本書は、著者がアメリカの億万長者1万人以上の資産や年収、職業、消費行動のタイプを徹底的に調査してまとめたものです。億万長者は特別な才能のある人だけではなく、誰にでもなる資格があるということを、あなたは知ることができます。本書では資産形成の観点から、「蓄財優等生」と「蓄財劣等生」の2つのタイプに大別し、その違いを記しています。本書に書かれた行動指針に従うことで、あなたの資産形成は間違いなく好転するでしょう。

 


 

316web_book_7_sachiyo-nakagaki316web_book_7_307_book-153x224シンガーソングライター 音楽プロデューサー シンガポールセミナー講師
Sachiyo(中垣 幸世) さん おすすめ
『思い出の昭南博物館 占領下シンガポールと徳川候 E・J・H・コーナー 著 石井美樹子 訳 (中央公論新社)
日本占領下のシンガポールで、日英の科学者達が敵味方の立場を超えて、博物館と植物園をともに守り抜き、学問研究を続けた様を当時のイギリス人植物園副園長が綴った回想録です。私は音楽家としての活動以外に、在星日本人の方を対象にシンガポールの文化と歴史のセミナーを開催しており、その研究過程で出会った本でした。貴重な歴史資料であり、国境を越える「科学」、そして科学者達の友情と信念に、私の「音楽」を重ね合わせながら読みました。本書は昨年のSJ50公式記念行事の一環として復刻されており、在星日本人必読の本だと思います。

 


 

316web_book_8_310web_junji_kawasaki01316web_book_8有限会社遊心企画 代表取締役 クリエイティブディレクター
川﨑 順司さん おすすめ
『CEOからDEOへ「デザインするリーダーになる方法」 アリア・ジュディース、クリストファー・アイアランド 著 板東智子 訳 (ビー・エヌ・エヌ出版)
時代は変化します。「工業化時代」が過ぎ去り、「情報化時代」を経て、今は「コンセプトの時代」と言えます。CEOとして新しい時代に求められるのは、柔軟性をもって、環境の変化に適応し進化させることのできる能力。そこで欠かせないのが、ビジネス機能としての「デザイン」です。「デザイン」を通じて、役に立つ製品や有益な場所、コミュニケーション、体験を生み出すことが人々や社会の問題解決になります。DEO(デザイン・エグゼクティブ・オフィサー)という新しいリーダー像に迫ることで、多くの気づきが得られることでしょう!

 


316web_book_9_matsumoto316web_book_9TrendMicro Singapore Pte Ltd Director, Global Business Division 
松本 彩さん おすすめ
『仕事は楽しいかね? デイル・ドーテン著 野津智子 訳 (きこ書房)
「人々は、したくもない仕事をし、同時にそれを失う事を恐れているんだ」。毎日懸命に働き、そこそこの給料で安定した生活を送りながら、いつの間にか身動きのとれない大人になった主人公。転職や起業は難しい、でも、心の底ではずっと変化も欲している。そんな大人たちに、本当の転機はたった一つの心がけ次第だと、本書に登場する老人マックスが教えてくれる。ありきたりの目標を捨てろ、偶然を楽しめ、日々変われ、と。私も、読んで何かを始めたくなった、チャレンジのヒントが詰まった本。この一年が皆様にとって、仕事も楽しく、充実したものとなりますように。

 


 

316web_book_10_mr-yamazaki316web_book_10_9789810796044外資系コンサルティング会社 シンガポールオフィス所属
山﨑 良太さん おすすめ
『The Romance of the Grand Tour 100 Years of Travel in South East Asia Kennie Ting 著 (Talisman Publishing)
邦題は「恋する旅路 遥かなる東南アジア旅行史」とでもなろうか。20世紀初頭の植民地時代、スエズ運河の開通に伴いヨーロッパから豪華客船が寄港して栄華を極めた東洋の港町を、各地に現存するコロニアルホテルと共に紹介する。お勧めはシンガポールのラッフルズと同じくアルメニア商人の兄弟が建設し、開業から100年を経た今でも旅人が愛してやまないペナン島のE&Oとヤンゴンのザ・ストランドの2つのホテルだ。書斎で悠久の情景に想いを馳せるもよし、旅の予習に一読するもよし、今年の休暇の計画にお勧めしたい1冊である。

 


 

316web_book_11_ms-okabe316web_book_11Culture Connection Founder COO
岡部 優子さん おすすめ
『池上彰の教養のススメ 池上 彰 著 (日経BP社)
国際バカロレアがなぜ良いと言われるのか?ホリスティック教育とは何か?と聞かれて、はっきりと答えられる方はどのくらいいるでしょうか。自ら考え、発言することを促す教育にシフトしているとはいえ、まだまだ日本人は「合格」を目指し、いかに試験でいい点を取るか、という勉強の仕方が主流だと思います。一体何のために勉強するのか?なぜ自分は勉強しているのか?教養とは何なのか?大人でも子供でも、楽しく簡単に読める本だと思います。ご家族みなさんで、お正月に教養について考えてみるのも良いのではと思い、こちらの本をお勧めします。

 


 

316web_book_12_mrohkikinokuniyacmyk316web_book_12_51xbbpqzxllシンガポール紀伊國屋書店 Manager of Finance/IS Department 
大木 昌享さん おすすめ
『悪癖の科学 その隠れた効用をめぐる実験 リチャード・スティーヴンズ 著 藤井 留美  訳 (紀伊國屋書店)
今年もまた止められないのだろうか―飲酒やスピード狂、周囲への悪態に危険な恋愛。仕事をサボって白昼夢にうつつを抜かすことだって…。なに、自己嫌悪になることはない。これらの「悪癖」にだって立派な効用があったのだ。むしろ、真面目って何?それで人生楽しいの?この本を読み終わったときにあなたもそう嘯く一人になっているかもしれない。悪態は自らを奮い立たせ、出産の痛み、死の苦しみすら和らげる。退屈への気づきは新しいチャレンジにあなたを駆り立てる。
笑って一年を過ごすために、どうぞご一読あれ。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.316(2017年1月1日発行)」に掲載されたものです。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXライフTOP新年に読みたい1冊