シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXライフTOPがんとがん検診

ドクター・グリーンのワンポイント医療情報

2015年11月16日

がんとがん検診

1981年以来、がんは日本人の死因の第1位で、2014年には年間37万人の国民ががんで亡くなっています。

 

生涯のうちにがんにかかる可能性は、男性の2人に1人、女性の3人に1人と推測されており、2013年の部位別死亡率順位は、男性は肺、胃、大腸、肝臓、膵臓、女性は大腸、肺、胃、膵臓、乳房となっています。性別にみるがん死亡の特徴としては、男性は40歳以上で消化器系のがん(胃、大腸、肝臓)の死亡が多く、70歳以上では肺がんと前立腺がんの割合が増加します。女性は40歳代では乳がん、子宮がん、卵巣がんの死亡が多くを占めますが、高齢になるほど消化器系と肺がんの割合が増加します。

 

全てのがんの死亡率は男女とも約60歳代から増加し、高齢になるほど高くなります。男女ともがんの死亡数は増加していますが、この主な原因は人口の高齢化といわれています。高齢化の要因を取り除いた年齢調整死亡率では、全がん死亡率は年々低下傾向にあります。

 

厚生労働省の指針では、20歳以上の女性は2年に1回子宮がん検診、40歳以上の女性は2年に1回乳がん検診、40歳以上では年に1回胃がん・肺がん・大腸がん検診をすることが勧められています。定期的に健康診断を行い、早期発見・早期治療に努めましょう。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.292(2015年11月16日発行)」に掲載されたものです

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXライフTOPがんとがん検診