シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXライフTOPシンガポールでの住まい探しの「落とし穴」(その5)

シンガポール不動産「耳寄り情報」

2015年8月17日

シンガポールでの住まい探しの「落とし穴」(その5)

パシフィック不動産は、今年で創業40周年を迎えました。日々の業務を通じて遭遇した「住まい探しの落とし穴」を、AsiaX4月20日号(項目1~6)、5月18日号(項目7~12)、6月15日(項目13~16)に続いてまとめました。
※バックナンバーはwww.asiax.biz/life/info-estate/でご覧になれます

 

21. 契約の短期延長の場合にも印紙税納付をお忘れなく
契約満期が来るが、帰国日との関係で、1週間だけ契約延長することになり、家賃は日割り計算で支払うことで、家主に合意してもらったが、印紙税は払わなくても良い?おっとどっこい、それは誤りです。IRAS(税務局)に確認したところ、例えEmailの交換であっても、家主と借主間で書面合意があれば、印紙税納付義務が生じます。ただし、まったくの口頭合意のみであれば、支払い義務はありません。

 

22. 行きは良い良い、帰りは怖い「明渡し検査」:備えあれば憂いなし
退去時クレームの数がまとまれば賃料1ヵ月分相当額を超えることもあります。如何に家主にプレゼンするか=借り手のスキルでも、大きく結果が違ってきます。

 

コツその1:「明け渡し検査」日時を決める場合も、家主の都合にも配慮を。
帰国時は多忙とは言え、家主にも都合はあるもの。実際にあった例では、クリスマス・イブや大晦日の引渡し、また、土壇場での日時変更などは家主が最初からおヘソを曲げてやってくることになります。

 

コツその2:専門業者による大掃除(Spring Cleaning)を事前に行っておく。
また、「費用負担はするので、清掃は明け渡し検査後にしてほしい」、という借主要望事例もありますが、これも、汚いままでの「明け渡し検査」になり、家主の心証を害してのバトルとなりうるので、決して得策ではありません。綺麗にしてから明け渡し検査が大原則です。

 

コツその3:引越搬出作業と大掃除の同時進行はタブー
せっかく掃除の専門業者を雇っても、引越搬出作業と同時進行では、よい清掃結果は得られません。清掃手配は、荷物を全て搬出した翌日以降が大原則。

 

コツその4:カーテンのクリーニングに注意
ドライクリーニングすると数百ドルするので、自宅で洗濯したところ、丈が10センチも縮まってしまった、という話も時々耳にします。シンガポールのカーテンはオーダーメードが普通で、作り直しをすると、数千ドルになることもありますので、ご注意を。

 

コツその5:切れた電球の交換や小修理は事前にやっておく
通常、1件150Sドル以下の小修理は借主責任です。「明け渡し検査」で家主から多数指摘されてクレームされるより、事前に交換や修理を完了しておけば、検査もスムーズかつ友好的に行えます。また、事前に Inventory List記載の備品が全てちゃんとそろっているか、また、空調機の定期点検記録もあるか、確認しておくと大変スマートです。

 

結論:「明渡し検査」は単なる鍵返却作業ではなく、契約上の最後の交渉事=大仕事として、対処することが、良い結果を得るポイントです。

 

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXライフTOPシンガポールでの住まい探しの「落とし穴」(その5)