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ドクター・グリーンのワンポイント医療情報

2015年8月17日

シンガポールに来て咳が続いていませんか?

長引く咳の原因として咳喘息(せきぜんそく)、アトピー咳嗽(がいそう)、副鼻腔気管支症候群が頻度の高い疾患ですが、高温多湿のシンガポールではカビによる咳にも注意が必要です。
日本でも夏になると夏型過敏性肺炎というカビによるアレルギー性肺炎の患者がみられます。これはトリコスポロンというカビによるアレルギー反応が原因です。アレルギーですから感冒薬を飲んでも治らず頑固な咳が持続します。カビの多い部屋(特定の職場や住居)に行くと咳が悪化し、逆に旅行などで数日外泊すると(カビがある環境から離れると)症状が治ります。以上のような症状経過がある場合、カビによるアレルギーの咳を疑います。
カビは温度20度、湿度80%以上で爆発的に増殖することが知られており、シンガポールはカビにとっては楽園のようなものです。エアコンは部屋の温度を下げるためには有効ですがカビの発生原因でもあります。エアコンのクリーニングはもちろんですが、定期的に窓をあけて換気することが大切です。アレルギー性の咳は長期化すると繊維化(肺が硬くなるイメージ)をきたし呼吸機能が低下してくる場合もあり注意が必要です。
特にシンガポールに来てから咳が出やすくなったという方は咳の原因精査が重要ですので、一度アレルギー外来を受診されることが勧められます。

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