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2006年5月15日

盛り塩って何?

最近の和ブームで、和の雰囲気を大切にしたお店がここシンガポールでも増えてきました。 ちょっと落ち着いたいい感じのお店の軒先でよく見かける盛り塩は、お店の雰囲気を盛り上げ、高級な雰囲気をかもし出します。 料理屋・寄席などで掃き清めた門口に塩を小さく盛るのは、客の足を止めるための縁起物としての盛り塩で、盛り花、口塩(くちじお)、塩花など様々な呼び方があります。花柳界(かりゅうかい)などでの盛り塩も同様。 また、地鎮祭での四隅の盛り塩、神事の備え塩などもありますが、こちらは神様へ捧げるためのものです。 縁起物としての盛り塩の始まりは、中国の故事に由来するものです。昔々、秦の始皇帝が中国を統一したころ、絶対的な権力を持っていた始皇帝には三千人もの側室がいたと言われています。始皇帝は毎夜その三千人の側室の家を渡り歩くわけですが、それだけたくさんの側室がいれば、同じ側室のところに2度目に訪れるのはよくて数年後。 側室も始皇帝の寵愛を一人占めしようとあの手この手を講じます。そこである側室は考えました。 当時、始皇帝は牛車を愛用していたと言われています。ゆえに「牛が止まる=始皇帝も止まる」と考えたその側室は、皇帝を乗せた牛車が家の前にとまるように、通る時刻を見計らって、門前に牛の好物の塩を盛っておきました。牛は足を止めて、塩をなめ続けていますので、始皇帝も今夜はここで……となります。 この話がもとで、盛り塩は客を招く、福を招くというように考えられ、定着したと言われています。 日本でもこれに似た話があります。奈良・平安時代、家の戸口に盛り塩をして貴族の乗る牛車の牛を留まらせ、それが縁で貴族に目をかけてもらうということがあったそうです。

文=千住

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.074(2006年05月15日発行)」に掲載されたものです。

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