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熱帯綺羅

2018年11月27日

クリスマスシーズン到来! 今年はディズニーがオーチャードに

ION横の最も華やかな場所 2018年オーチャードロードメインアーチ

毎年、この時期になると気になってくるのが、オーチャード・ロードのライトアップ。なんと、今年はディズニーがやってきました。

 

冬のないシンガポールでは、半袖を着たまま、クリスマスシーズンを迎えます。まだ来星したばかりの方にはなんだか、しっくり来ないかもしれません。でも、シンガポールも他国同様、クリスマスは一年のうちで、最もテンションの上がる行事のひとつです。多民族国家のシンガポールでは、イスラム教のハリラヤ・プアサ、ヒンズー教のディーパバリと同様、大いに盛り上がます。

 

11月10日に点灯式が行われて、気分もMAX。「ディズニー・マジカル・モーメンツ」と銘打ち、2019年1月1日まで、タングリングモール前から、プラザシンガプーラまで、全長2.88kmにも及ぶクリスマスライトアップが繰り広げられます。商業施設ウィスマ・アトリア、ニーアンシティやオーチャード・セントラルやウィーロック・プレイスは、ディズニーをテーマに装飾され、ミッキーマウスやドナルドダック、リトル・マーメイドといったキャラクターの像と一緒に写真を撮れるスポットが登場しています。観光客はもちろん、シンガポール人も大はしゃぎで、長蛇の列を作っています。オーチャードのライトアップが持つ35年の歴史の中で、米ウォルト・ディズニーSEA社初めてのブランド・ライトアップであり、東南アジアにおけるディズニー最大のクリスマス・ストリートライトアップとなりました。

 

タングリンモールから伊勢丹まではピンク色に染まる
サマーセット付近からオーチャードセントラル付近。ダークブルーで落ち着いた雰囲気

シンガポール政府観光局(STB)が17年4月に米ウォルトディズニーSEA社と提携し、3年契約で、ディズニー・ブランドをテーマにイベント展開していくことになりました。海外からの観光客の呼び込みにつなげるのが主目的で、昨年はスターウォーズをテーマとしたいろいろなイベントが実施されました。そして、今年は、このクリスマス・ライトアップにディズニーがお目見えすることになりました。

 

ニーアンシティ広場前のミッキーマウスの写真スポット。いつも長蛇の列
ウイズマアトリア前 ミニーと一緒にハイポーズ、こちらも大人気

華やかなイルミネーションを支えるCSR活動

クリスマス・ライトアップは1984年、STBの行事としてスタートしました。その後1988年にシンガポール全国社会慈善事業協議会(Community Chest)が主催者として加わり、現在の運営は、オーチャード・ロード・ビジネス協会(ORBA)が行っています。最初は、Community Chestに寄付をした企業に対してSTB/Com Chestがライトアップにして応えるという形で始まり、シンプルな飾りつけだったようです。以降毎年、ライトアップは大がかりなものになっていきました。ライトアップをよく見ると、電飾の横に「HITACHI」の文字。スポンサーは「HITACHI」……。でも、それ以上のことはよく知られていません。

 

日立グループが寄付を始めた1991年当時のメインゲート、まだライトの数も少ない

日立グループのクリスマスライトアップ支援活動は1991年、27年前に始まりました。クリスマスライトアップは単なる「HITACHI」というコーポレートブランド認知活動だけではなく、日立グループの社会貢献(CSR)活動として位置づけられています。運営のための協賛金に加えて、Community Chestにも寄付し続けているのだそうです。また、ニーアンシティー広場にクリスマスビレッジが設営されます。これは昨年から始まり、今年で2年目。12月7日(金)に、シンガポール日立グループ社員の方々が参加して、恵まれない子供たちとその家族約300名を招待し、一緒にクリスマスを祝うイベントを開催する予定です。子どもたちは、無料のランチや遊具、HITACHIサンタハウスでの写真撮影で、楽しい時間を過ごし、お菓子の入ったバッグをプレゼントされます。参加するボランティア社員の方々も子供たちも笑顔があふれるイベントとなっています。

 

2018年11月10日 点灯式の様子
2018年11月10日 日立グループからの寄付贈呈

単純に協賛金を渡すだけでなく、社員参加型のイベントにすることで、社員一人一人のクリスマスライトアップへの積極的な関与度が高まり、より社会貢献活動としての色を濃くしていきます。日立グループとしては、このライトアップの成果を短期的、商業的に求めるのではなく、長い時間をかけて、シンガポール社会の一員としてシンガポール社会へ貢献し続けて行きたいと考えているようです。日立グループとシンガポールの関係の始まりは、1962年。建国前からのパートナーシップです。現在、日立アジアを中心に2,800名のグループ社員がシンガポールで働いています。日立製作所の故金井務元社長・会長は、2006年にシンガポール名誉国民賞を授与されています。シンガポールに多大な功績があった外国人を対象とするものでは最も高位な勲章です。金井氏は13年3月にご逝去されましたが、なんとその前年12年11月に来星し、ライトアップ点灯式に出席されているのです。その年の点灯式は日立社員にとっては忘れられない点灯式になっています。シンガポールの12月の風物詩となっているライトアップを支えているのは、日立グループのシンガポール社会への強い貢献活動に根差したものでした。

 

昨年から始まったHITACHIサンタハウス。今年も登場

華やかな賑わいのオーチャード・ロード・ライトアップを眺めながら、単にインスタ映えする写真を撮るだけでなく、クリスマスならではの社会貢献へ思いを馳せてみる、そんな機会を持ってみるのもたまには良いのではないでしょうか?季節はクリスマス。シンガポールと世界が平和でありますように、と心から願いたいものです。みなさんもクリスマスはぜひ、そんな優しい気持ちで迎えてみてはいかがでしょうか? メリーメリークリスマス!!

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.340(2018年12月1日発行)」に掲載されたものです。

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