シンガポールのビジネス情報サイト AsiaX熱帯綺羅TOP100年後に今ある文化財を継承するために

熱帯綺羅

2013年8月15日

100年後に今ある文化財を継承するために

スクリーンショット 2015-07-02 12.25.25

 

スクリーンショット 2015-07-02 12.25.34シンガポールで歴史や文化を知る最適な場所といえばシンガポール国立博物館、シンガポール美術館、アジア文明博物館、プラナカン博物館などで、それらは国家文化遺産庁(NHB)が管轄している機関です。博物館を訪れて1度に見られる展示品は、国宝を含めたNHBのコレクションのごくー部。現在NHBは、合計で15万点ほどのコレクションを所有しています。それらを一手に預かり管理しているのが、ヘリテージ・コンサベーション・センター(HCC)です。

 

 

 

アジアで最大級、かつ最新の技術を備えた収蔵庫

スクリーンショット 2015-07-02 12.25.30シンガポール西部のジュロン工業地域の一角にあるHCCは、6階建てで総面積はサッカー場2面がすっぽり入る20,940平方メートルもの巨大な建物。2000年に開館した当時、すでに8万点あったとされるコレクションは増加の一途をたどり、2010年に2階分相当の収蔵スペースを増築し現在の規模になりました。1993年にNHBが設立されてから、作品の寄付や贈与が増え、旧国立博物館や島内数ヵ所に保管されたものの、場所によって保存状態が異なり、湿度や気温などの自然作用に任せて作品が傷む一方でした。その状況を解決するため、2,250万Sドルを投入してHCC設立の運びとなり、全コレクションが一括管理されるようになったのです。今では個々に登録番号を付け、サイズや特徴などを細かく記録、必要であれば特別な技術を用いた害虫駆除の処理を施したり、傷んだ作品は修復師によって修復されています。収蔵庫に収まるまで多くのスタッフの手を介し緻密な作業が施されていることは言うまでもありません。

 

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaX熱帯綺羅TOP100年後に今ある文化財を継承するために