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熱帯綺羅

2014年7月21日

シンガポールのデザインと日本の物づくり「デモクラティック・ソサエティ」

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デザインやアートなどコンテンツを生み出す分野において、世界的に見るとシンガポールは後発で未成熟であると思われがちでした。しかし2000年以降、クリエイティブ産業を国内で育てるための教育インフラの整備や、様々な助成などによる政府の取り組みが功を奏してか、近年ではそのステレオタイプのイメージを覆す好例が数々見られます。そのうちのひとつが、「デモクラティック・ソサエティ(DS)」ブランドの品々。特に今年3月に発売開始したばかりの1枚の皿はこれまで1,300枚を売り上げ、次回入荷まで予約待ち多数の人気ぶりです。

 

「デモクラティック・ソサエティ」ブランドの有田焼

スクリーンショット 2015-07-01 13.21.20直径24cmほどの丸皿にシンガポールならではの名所、食べ物、歴史的な象徴など65のアイコンを盛り込んだ「ワン・シンガポール」がその皿。デザインをはじめ加工や仕上げの良さにも納得の一品です。プロダクト・デザイナーで起業家のエドウィン・ロー氏らがプロデュースするDSブランドの磁器シリーズのひとつで、シンガポール人の若手デザイナーらがデザインをし、佐賀・有田焼の職人たちが製品化しました。シンガポール国立公文書館の協力を得て65のアイコンひとつひとつを写真入りで解説する冊子も付いています。

 

 

DSでは、磁器のほか「うすはり」の技術で知られる松徳グラスや染色加工工場マルジュウなど、日本のさまざまな伝統工芸の生産者とも同様のコラボレーションを実現し、それぞれシンガポールらしい図柄をあしらったオリジナルの製品を開発してきました。これらがシンガポールを代表する「おみやげ」のひとつになって欲しいとエドウィンさんは言います。「シンガポールの外交官が他国への記念品としてシンガポールのブランドのマッサージ機器を贈ったという事実にげんなりしたことがある。悪くはないですが、それではシンガポールがどういう国かを伝えることにはなりません。次世代の子供たちがシンガポールの歴史や文化を知るきっかけになるようなものでなくては」。

 

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