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Employer's Voice

2014年12月15日

シンガポールは海外人材育成のGATEWAY

大建工業株式会社 海外営業部長 竹中裕喜氏 業種:製造業

私は、今年の4月にシンガポールに赴任し、約7ヵ月のシンガポール初心者です。以前よりインドネシア、マレーシアへの出張にはよく出かけ、その際に飛行機の乗り継ぎ程度ではありますがシンガポールにも何度か立ち寄りました。それなりの感覚はあったつもりですが、暮らしてみると出張とは違い、色々と感じるところがありました。

 

p>我々の会社も、昨今は海外進出の加速を1つの方針にしており、その中での人材の育成は大きな鍵となってきます。その方針の中で、この国は海外に出て働くことができる人材を育成するGATEWAYとして、最適だと感じています。

 

まず赴任後、ケーブルテレビもない時期にテレビをつけると、英語・中国語・マレー語・タミル語のチャンネルがあることに驚きました。街を歩けば、色々な国から来た人々が行き来しており、地下鉄に乗れば色々な言語が飛び交っています。国民の40%弱は外国生まれのようで、国として多文化主義を推進しているということだそうです。したがって、色んな国の文化にも触れ合うことができる国です。考えてみれば当然のことですが、多民族国家を目の当たりにして、初めて実感しました。若手社員の最初の海外勤務をこのシンガポールにすれば、この国にいるだけで色んな国の人に接することができ、外国人と一緒に仕事をする力が自然と備わるでしょう。

 

また、当社はシンガポール国内での商売はそれほど大きくなく、各人がASEAN各国へ日々出張に出かけています。シンガポールでは事業の拡大の準備のため、次の戦略立案、ペーパーワークを手掛けるのが主な業務になります。ASEAN各国へのアクセスも非常に便利で、東京から沖縄・北海道へ出張する感覚で行けてしまいますから、ここに事業や生活の本拠地を置くことが可能なのです。シンガポールは、物価の高さを除けば、生活のストレスもほとんどないところですから、「心身の休息」という、日々の暮らしに欠かせない要素を得ることができます。この点も人材育成に非常に適した国と言えます。

 

日本人が海外で事業を拡大するには、まず外国人の中にいてもストレスを感じず、日本人とは文化も違い価値観も違うのだということを身に染み付け、自身をローカル化させることが最も大切になってくるでしょう。その意味で、シンガポールはまさに、日系企業が「海外要員」を養成するためのGATEWAYと言える国ではないかと実感しております。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.271(2014年12月15日発行)」に掲載されたものです。

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