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シンガポール就職ケーススタディ

2016年3月1日

資格・スキルを活かす就職 [日本語教師編]

シンガポール就職体験談

大学で日本語教育を専攻 日本語教育能力検定試験に合格

現在、シンガポールの大学とポリテクニックで非常勤の日本語教師をしています。大学では1クラス90分の授業を1週間に計4コマ担当しています。1クラス18名です。ポリテクニックでは1クラス2時間の授業を1週間に3コマ担当しています。こちらは1クラス25名。どちらも初級のクラスです。教授方法は日本語だけを用いる直接法ではなく、学生に英語で説明などを行う間接法で行っています。
私は大阪外国語大学の日本語専攻で日本語教育を中心に学び、大阪大学大学院の言語文化研究科言語社会専攻日本語・日本文化実践コース(当時)に進学しました。大学3年次に休学してイギリスの高校で日本語教師アシスタントを経験して帰国後、6ヵ月ほど授業で学ぶ以外に参考書などで勉強し、日本語教育能力検定試験に合格しました。現在、日本語教師の求人の多くは大学で日本語教育を主専攻・副専攻、420時間の養成講座修了、日本語教育能力検定試験合格のどれかを満たしていることが応募資格となっています。私は応募条件をより多くクリアした方がいいと思い検定試験を受験、合格することができました。大学で学んだことの復習に加え、大学でカバーできない分野を学ぶ機会ともなり挑戦してよかったと思います。

 

やりがいとジレンマが同居する日本語教師
大学院時代には提携があるシンガポールのポリテクニックで約1年半常勤講師として勤務したことがあります。その後日本に戻り、シンガポールで結婚し、こちらに住むようになってからオンラインの教師募集の案内を見て現職に応募しました。
日本語教師としてやりがいを感じるのは、学生が日本語で自分の言いたいことを言えた時、また日本人とコミュニケーションが取れて嬉しそうな顔をしているのを見た時です。一方で、教室の日本語と外の日本語が違うと学生が(時に教師も)ジレンマを感じることがあります。漫画を読めるようになりたいと日本語を学び始めても、教科書と漫画の言葉遣いには大きな差があり、いつになったら読めるのか、と思っている学生もいるかもしれません。母語話者が無意識に使い分けている、似た用法がある助詞や表現などの違いをどのように簡潔に整理して伝えれば正しく使えるようになるか、ということにはいつも頭を悩ませています。      天野 景子さん   日本語教師

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.296(2016年2月1日発行)」に掲載されたものです。

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