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2014年5月6日

シンガポールで活躍している日本人とは

Clisk Singapore Pte. Ltd. CEO 山根豪太 業種:デジタルコミュニケーション、マーケティングサポート

シンガポールに来て8ヵ月が経ちました。まだ短い期間ではありますが、人材、特に活躍している人材に関して、私の感じたことを綴りたいと思います。活躍している人材に共通することは何か、またどのようなことをされているのか。とは言っても、シンガポールにいらしている日本人の方は素晴らしい方が多く、私のような若造が何か言える立場ではないのですが……。

英語力よりも対話力

シンガポールの公用語のひとつは英語です。特に世界中から様々な人種が集うこの都市でビジネスを行うには、英語での会話が必要です。日本から来る人間も例外ではなく、英語での会話が求められます。

それでは活躍している方々の英語力はどうでしょうか。当然ネイティブレベルで英語を話す方もいますが、そうでない方も多くいます。ただし、その方々の会話力は高く、身振り手振りでの表現だけでなく単語を並べるだけで意思疎通ができています。自分の意思を相手に伝えるための表現力がとても豊かで、かつ相手の目を見てしっかり最後まで話を聞くなどの対話の姿勢が素晴らしいと思います。

私は以前、英会話学校に勤めていたことがありますが、語彙が増え英語力が高まっても、自分の意見を正確に表現できない方を多く見てきました。シンガポールで活躍する日本人の方々はすべてその「対話力」に優れていると思います。

ダイバーシティ(Diversity)の中で、日本人のアイデンティティを持っている

シンガポールは多くの外国人が居住する都市です。当然日本人もここでは外国人に相当するのですが、活躍されている方を見ると自発的に外国人の輪に溶け込もうとされています。宗教の違いや文化・慣習の違いを受け入れ、相手を尊重する一方、日本人としてのアイデンティティを強く持ち、日本人であることを誇りに感じ、人一倍日本への愛着を持たれているように思います。

日本の「やり方」を押しつけるのではなく、自然と融合するように物事を進めつつ、日本の良さは失わない。日本人同士で固まることが必要な場合もあり、悪いことだとは全く思いませんが、シンガポールに住んでいるのであればこの社会の中に溶け込むことが活躍・成功するには必要だと思います。

私は昔、4年ほどカナダに住んでいたのですが、日本を離れれば離れるほど日本への想いは強くなったのを覚えています。当時培ったのは、日本人としてのアイデンティティをしっかりと持つことが、ダイバーシティな社会に生きるために必要だということです。そして、活躍されている方は自然とそれができているように感じます。

自発的に、積極的に行動をする

活躍されている方は、とにかくエネルギッシュ。びっくりするほどお酒を飲まれるし、そうかと思えば翌日は早朝からゴルフをされていたり(笑)。また家族を大切にし、家族の記念日などにはさっさと仕事を終えるなど、公私共に精力的に活動をされているように思います。

情報には貪欲であり、新聞やTVなどの情報だけでなくTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアを活用してさまざまな情報収集を行う一方、自ら積極的に情報発信をしながら交流を図るなど、情報の吸引力や求心力に優れています。自分が興味を持ったことがあれば、それが他国であろうがすぐ視察に出向くなど、その行動力には驚かされる方が多い気がします。

最後に

シンガポールで活躍されている方は、豊富な知識量よりも確固たる意志の強さを持たれているように感じています。絶対に成功する、成功するまでは帰らない、成功しないハズがない。なぜかはわかりませんが(笑)、そういう方々には自信に満ち溢れていて、人間的に魅力のある方が多いと思います。一方、日本から逃げてきたような方はそのオーラが全身から溢れていて魅力も何も感じません。せっかく日本から来たのであれば、そういう活躍されている方々を見習い、自分の変えるべき箇所は変え、成功して帰る、または当地で成功し続ける人間でありたいと思うのです。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.233(2014年05月06日発行)」に掲載されたものです。

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