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社説「島伝い」

2019年1月28日

日本の正月≒シンガポールの旧正月?

今年は亥年。干支の動物はその年を代表する動物として縁起物のモチーフなどにも使われます。ただ、今年の干支であるイノシシは、畑の作物を荒らしたり、時には人に危害を加えてニュースになってしまったりと、どちらかといえば「招かれざる客」として扱われてしまうことが多いようです。それでも以前の亥年のお正月には、イノシシの赤ちゃん「うり坊」の愛らしい姿が紹介されたりしていましたが、今年の日本のお正月番組では、猟師が仕留めたイノシシをジビエ(食肉)にしたものや、イノシシの肉には女性にうれしい美容に良い成分が多いことなどが紹介され、実際にスタジオの出演者たちがイノシシ料理に舌鼓を打っている様子が映されていて、少々驚きました。

 

ところで、日本の十二支は中国から伝わったものであることはよく知られていますが、シンガポールで初めて亥年を迎えて、旧正月の飾りつけなどに豚のモチーフが多いことにびっくりした方も多いのではないでしょうか。亥年の動物は中国では豚だと知っていたとしても、「いのしし年」というイメージが強い日本人にとってはなかなか斬新です。

 

またシンガポールでは、新暦の大晦日や正月2日が平日であれば企業も店舗も通常営業となる代わりに、旧暦の元旦の前後1週間から10日程度が日本の年末年始と似たような状況になり、ほとんどの企業が休業します。店舗も旧暦の大晦日は半日営業、旧正月2日まではお休みの場合が多いようです。ショッピングモールなどでは、入口が開いていてもいざ中に足を踏み入れるとシャッターが閉まっている店ばかりだったりします。ただし近年は、旧正月の元日や2日でも一部営業時間を変更しながら開店するスーパーマーケットやレストランなども増えていて、昔のようにどこも閉まっていて途方に暮れる、といったことは減りました。そのあたりは日本の近年の正月事情と似ています。

 

旧正月は、長い休みを利用して日本へ一時帰国したり、海外旅行に出かける方も多いでしょうが、シンガポールで過ごす方は、いつもよりも少しゆったりとした空気が流れる街中を歩いてみたり、旧正月の飾りつけやライトアップで華やぐチャイナタウンに出かけてみてはいかがでしょうか。日頃は仕事に関係する場所以外、出かける機会がなかなか作れない方も多いことと思います。当地にいるからこそ目にできるものや味わえるもの、体験できることをぜひ楽しんで、日本の正月と似ているものや違うものを探してみてください。シンガポールで暮らし、働くことがより一層面白くなるかもしれません。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.342(2019年2月1日発行)」に掲載されたものです。

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