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社説「島伝い」

2007年12月1日

目標と集中力

先月末、第7回バレーボール・アジアカップがタイ・バンコクにて開催されました。中国や東南アジア各国の日本人バレーボールチームが参加して行われるこの大会は年々規模も拡大していますが、当日の運営もスムーズでとても良い大会でした。

 
今大会でシンガポール男子チームは2連覇を達成、個人的にも心に残る大会となりました。

 
決勝戦1セット目は、相手チームがマッチポイントまであと1点と迫った時点で5点のリードを許してしまい、シンガポールチームは劣勢に立たされていました。しかし、そこから逆転して勝利。大接戦の中で2セット目を落としたものの、チーム全員の勝利への執念は少しも衰えず、最終セットを勝ち取って優勝することができました。ここで負ける訳にはいかない、勝ちたい、という思いを全員が最後まで持っていました。

 
目標は、ダメだと思ってしまった時点で本当にダメになり、達成できなくなってしまうものです。こうなりたい、という自分のイメージや、勝ちたい、という思いを強く持って、目標達成のために取り組む姿勢が大切です。目標への強い気持ちを持った時、人は信じられないような力や集中力を発揮します。これは、スポーツに限らず、仕事や会社の経営などでも言えることです。ひとつの目標を見据えて、そこに向かって走る体制ができれば、少々高い目標でも実現可能なものになります。

 
今回のシンガポール男子チームの場合、「優勝」という明確な目標を全員が持ち、そこに向かって行くんだという意思の統一ができていました。チームが一丸となって闘うことによって得られる力の大きさに改めて驚かされました。

 
大きな目標を達成するには、そこにたどり着くまでにたくさんの小さな目標をひとつひとつ達成し、結果を積み重ねることが必要です。今大会、予選リーグから決勝までの5試合、ひとつひとつ勝利を重ねて、優勝という最終目標を達成することができました。ひとつの目標に向かって集中し、地道に努力して結果を着実に積み重ねること、それはあらゆることにおける「王道」なのではないでしょうか。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.135(2008年12月01日発行)」に掲載されたものです。

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