流れるから、流されない

2008年の「今年の漢字」には「変」が選ばれました。日本では福田首相が辞任し、麻生新首相が就任、米国では次期大統領に黒人系で初めてオバマ氏が選出されました。氏が選挙期間中に訴えていたのはくしくも「変革」。また、原油価格の高騰や、9月の「リーマン・ショック」、ビッグスリーの経営危機などにより世界中で金融情勢が大きく変動しました。

 
さて、シンガポールではどんなことが起きたでしょうか？特に印象に残っているものを挙げてみます。

 
・チャンギ国際空港第3ターミナルオープン（1月）
・イスラム過激派幹部テロリストの脱走（3月）
・シンガポール・フライヤー開業（3月）、運行中に異常停止（12月）
・A380シンガポール―成田便運行開始（5月）
・不動産価格の高騰、物価上昇（2008年前半）
・2007年の一人あたりGDPが日本を上回る（7月）
・シンガポール卓球女子チームが北京五輪で銀メダル（8月）
・初の夜間レース・F1シンガポールGP開催（9月）
・株価急落、不動産価格下落、Sドルが対円安に（10月以降）

 
他にもいろいろありますが、こうして眺めながら2008年がどんな年だったかを考えた時、浮かんだのは「流」という文字でした。さまざまなことで流れが変わったり、新しい流れができた年でした。

 
この傾向が、2009年はさらに強くなる可能性があります。そこで注目したいのが「不動」ということば。ものごとの動きや誰かのことばに流されることなく動じない自分を持つ、ということが今年のキーポイントになるのではないでしょうか。

 
自分で目標を持ち、そこに向かって一歩ずつ確かな歩みを進めていく、そんな姿勢を心がけて、100年に一度の経済危機と言われている今を乗り切り、2009年も自分の手で良い一年にしたいものです。