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社説「島伝い」

2009年2月16日

マナーは難しい?

シンガポールで運転されている方々からよく聞くのが、地元ドライバー達の運転マナーの悪さ。キアス(福建語で損することや負けることを極度に嫌がることの意)気質の表れとも言われますが、よく挙げられるものを並べてみます。

 
・他の車が入れないように常に車間距離を詰める
・ウィンカーを出さずに右左折や車線変更をする
・車線変更で2車線以上一気に移動する
・緊急停止時に路肩に寄らず道路の真ん中で止まる
・車線を跨いで走行する。
・合流地点で他の車に絶対譲らない
・合流前に走っていた車線の延長線上を走り続ける

 

 
シンガポールは、追突や接触など小さい事故が非常に多いと言われています。特にここ最近、チャイニーズニューイヤー明けは事故が多発しているようです。お休みムードが抜けきれていないドライバーも多いせいでしょうか。もっとも、上に並べたような運転マナーの悪さでは、事故が多いのはさもありなんといったところ。我が身を守るためには、日本で運転する時以上に周りの車の動きに十分注意する必要があります。

 
マナーは、人と人とが互いに気持ちよく生活していくための知恵。他者を思いやる気持ちがあれば、マナーどおりに行動することはそれほど難しいことではありません。

 
ビジネスマナーも、難しいもののように捉えられがちですが、根本は同じ。人と人とが一緒に気持ち良く仕事をするための知恵です。マナーをそもそも知らないというのは論外ですが、多くの人にとってはプレッシャーや時間の制約などの要素が加わってもなおビジネスマナーを守れる心のゆとりや他者への思いやりの気持ちを持てるかどうかが大事でしょう。

 
昨年後半からの世界的な景気悪化で厳しい状況が続いていますが、マナーを守って気持ちよく仕事を進められる姿勢は常に持っていたいものです。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.139(2009年02月16日発行)」に掲載されたものです。

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