シンガポールのビジネス情報サイト AsiaX社説「島伝い」TOP過去20年の変化(2)

社説「島伝い」

2012年6月18日

過去20年の変化(2)

前回に続いて、シンガポールの現在と20年ほど前とで異なるものをランダムに挙げてみます。

 
〈在星日本人〉
以前は家族を帯同した比較的年齢の高い管理者層の駐在員が多くを占めていました。近年は駐在員の年齢が若く、単身や新婚夫婦での赴任も増えています。また、現地採用で働く人が増えました。特に女性の増加は顕著です。

 
〈仕事のスタイル〉
約束の時間に30分~1時間は遅れるのはざら、電話すると「オンザウェイ」、「オールモスト」と言われるのがオチでしたが、最近めっきり聞かなくなりました。メールにもすぐに返信するのが当たり前になりつつあります。

 
〈駐車場〉
入口の有人ブースで入場時間を書いた紙を渡されていました。駐車場を出る時にブースに担当者が不在で待たされたり、別の担当者の記入不備でモメることも。現在は自動化され、ERPにも使うキャッシュカードで精算します。

 
〈旧正月〉
日本の昔のお正月と同様、すべてのお店が数日から1週間休業してしまうので、事前に食糧などを大量に買い込んでおく必要がありました。最近では、チャイニーズニューイヤー当日でも時間短縮で営業するスーパーなどが増えました。

 
〈アフター5のお迎え〉
夕方になると、頑張って仕事を早く終わらせて、オフィス周辺の路上に車やバイクを停め、彼女や奥さんの仕事が終わるのを待つ男性がずらりと並んでいました。ビジネス環境の変化もあって最近はほとんど見かけません。

 
〈デパートの店員〉
高級ブランド品を扱っているデパートで、店員がダーパオ(打包、持ち帰り)してきた経済飯(おかず3品ほどのぶっかけごはん)をショーケースの上に広げて、肘を付きながら食べる姿にあぜん……さすがに今はいないようです。

 
〈ヌード〉
以前は写真はもちろんマンガで描かれたものもダメ。日本から輸入された雑誌や週刊誌を開いて、検閲で切り取られたり黒く塗りつぶされたページに驚いたことも。最近はヌード写真や春画なども芸術として認められています。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.214(2012年06月18日発行)」に掲載されたものです。

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