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社説「島伝い」

2016年4月4日

「アドミ業務のプロへの感謝」

海外での勤務経験が長い方はご存知でしょうが、毎年4月の最終週は「アドミニストレーティブ・プロフェッショナル・ウィーク」。1950年代にアメリカで始まった頃の「セクレタリー・ウィーク」という呼び方が根強く残っているので、英語で会話する時も”Secretary Week”と言う人が多いようです。今年は4月24日から30日までにあたります。

 

上司のスケジュール管理から、電話やメール対応、来客対応、書類・資料作成などなど、管理事務やアシスタント業務を幅広く担当するいわゆる「アドミ」は、営業職など数字で評価しやすい職種と比べて、本人にとっても周りにとっても客観的な評価がなかなかわかりづらいものです。しかし、アドミの業務には前述の業務以外にも総務的なものが含まれたり、営業事務も兼任という場合もあって、多種多様な仕事をマルチタスクで捌くことが求められます。高度な処理能力を持つアドミは会社やプロジェクトにとっても大事な戦力。そんな貴重なスキルを持つ人材による日頃の貢献を認めて感謝の気持ちを表す機会にしよう、というのがアドミニストレーティブ・プロフェッショナル・ウィークです。

 

日本ではまだなじみが薄いのですが、世界的にもビジネス習慣のひとつとなっていて、シンガポールではかなり浸透しています。期間中には秘書やアドミなどにランチをご馳走したり、ささやかなプレゼントを用意するというエグゼクティブも多数。秘書やアドミも楽しみにしているイベントです。

 

シンガポールで勤務している駐在員の場合、出張が多くてオフィスを不在にすることもしばしば。留守中をしっかり任せられる秘書やアドミがいてくれるからこそ、自分の業務が成り立っているという方も多いでしょう。そんな方は「いつもありがとう」や“Thank you for all your hard work.”など、感謝の気持ちをまずは言葉で伝えてみませんか。そもそもアドミニストレーティブ・プロフェッショナル・ウィークのことなど日本人上司は知らないと思われている可能性も高いので、その一言が互いにとって「嬉しい驚き」になるかもしれません。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.299(2016年4月4日発行)」に掲載されたものです。

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