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社説「島伝い」

2014年9月1日

仕事ができる人になるには

先日あるサイトに、「この人は仕事ができるんだろうな」と思うポイントに関する記事があり、メールの返信が早い、時間を守る、目的を意識している、メモを取る、残業を前提にしない、発言の語尾が明瞭、などが挙げられていました。

 
仕事ができる人はメールの返信が早い、というのはよく言われます。しかし、そのせいか、メールに書かれた内容をよく確認していない早とちりの返事や、的外れな返事も少なくありません。本当にできる人の返信は、早いだけでなく、元のメールの内容を把握した上で的確かつ簡潔であるものです。

 
こまめにメモを取ることも、仕事ができる人に多い特徴の一つです。そのような人のメモは、耳から入った情報をやみくもに書きつけるのではなく、重要なポイントや話の流れが後から見てもわかるような工夫がされています。人間が記憶できる情報量には限りがあり、その場では頭に入れたつもりでも、後になったら忘れていることもしばしば。あてにならない記憶だけに頼って仕事を進めるのは、目を閉じて歩くことと変わらないぐらい、実はとても危ういことと言えます。

 
残業を前提に仕事をしないというのは、耳が痛い方も多いでしょう。業務量が増えるとなし崩し的に残業続きになり、やがて「残業しても足りなければ休日出勤で何とかしよう」と考えがちです。そのような状況に陥ると優先順位の付け方がおかしくなり、大事なことが後回しになる恐れもあります。まずは、日々の業務を通常の勤務時間内に完了させることを目指し、そのための工夫に取り組むべきでしょう。

 
発言の語尾を明瞭にすることは、自分の考えや意見を相手に伝えること。自分の理解度を示すことにもなるので、はっきりと言葉にするのは勇気が要ることもあります。また、断定的な言い方は人間関係に軋轢を生むこともあるので避けてしまいがちですが、少なくとも仕事のためには、しっかり内容を理解し、関連情報をきちんと把握して、あいまいな表現で逃げる必要がないように努めるべきでしょう。

 
これらのことは、どこへ行ってもいい仕事をする上で大事なポイント。若手はもちろん、ベテランになっても忘れないようにしたいものです。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.264(2014年09月01日発行)」に掲載されたものです。

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