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社説「島伝い」

2014年9月15日

ラッキーな状況を生かす

10月14日にサッカーの日本代表対ブラジル代表戦がシンガポールで開催されます。もしこのカードが日本で開催されていれば、チケットはおそらくあっという間に完売だったことでしょう。シンガポールにもサッカーファンは多くいるのですが、やはり自国の代表戦ではないためか、発売開始からほぼ1週間後でもチケットは入手可能。シンガポールに住む我々にとっては、日本のサッカーファン垂涎のチケットを比較的容易に入手できるというラッキーな状況です。

 
シンガポールと日本では人気のある競技も異なり、競技によっては触れる機会がほとんどなく、練習環境を探すことも難しい場合があります。例えば野球は、シンガポールには専用のグランドがほとんどありません。シンガポールで活動するチームは、用具の入手も難しく不十分な環境の中で練習しています。その代わり、元プロ野球選手などが来星すると、講演会や野球教室に希望者のほとんどが参加でき、さらには直接指導を受ける機会に恵まれることも珍しくありません。

 
今月初めには水泳のオリンピック選手が世界各国から参加する「シンガポール・スイム・スターズ」が開催され、日本からも北島康介選手らが参加しました。オリンピックで4つの金メダルを獲得するなど、世界の頂点に立った北島選手を間近に見て、感激した方も多いのではないでしょうか。大きな成功を成しえた人物に接することで、これまでの自分のあり方を大いに反省したり、刺激を受けて新たな決意をしたりと、プラスの影響は想像以上です。思考が柔軟な子ども達にとっても、憧れの人物を間近に見たり、実際に接した経験は、長く心に残り続けます。

 
シンガポールでは大小さまざまなイベントが開催されていて、さまざまな分野で一流の人々と交流できる機会も数多くあります。興味がある分野はもちろん、これまであまり触れる機会が無かった分野でも「面白そうだ」と思ったイベントに出かけてみると、意外な収穫があるかもしれません。ほとんどの場合片道30分以内で移動できる便利さに加えて、日本ではあり得ないような濃い体験ができる機会が多く、高い充実感が得られるのは在住者ならではの特典の一つです。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.265(2014年09月15日発行)」に掲載されたものです。

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