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社説「島伝い」

2015年11月16日

「意味不明な仕事の進め方」

今回のタイトルは、2通りの意味に取ることができます。「周囲から見て当人の仕事の進め方が意味不明」、もう1つは「意味不明な内容の仕事にどう取り組むか」という解釈です。どちらにも共通していることは、そのまま放置しておくとビジネス上、思いがけないミスやトラブルが発生する可能性があるということです。

 

「周囲から見て当人の仕事の進め方が意味不明」である例を挙げると、ある重要なプロジェクトに10のタスクがあり、複数のメンバーに割り振られたとします。この時、特に経験が浅いメンバーが陥りやすいことは、自分の考える優先順位とプロジェクトとしての優先順位を上手く比較検討せずに進めてしまうこと。プロジェクト全体から見た優先順位は個人のそれとは異なることが多いのですが、自分の視点からしか見ていなければ違いの存在にさえ気付けません。そこで自分のタスクの位置づけや、他のタスクとの連動を考えつつそのアウトプットがいつどこで必要になるか、自分の視点に加えて全体からも把握することが大事です。

 

「意味不明な内容の仕事にどう取り組むか」に対しては、その仕事に取り組む前に、プロジェクトリーダーや関連部署に仕事の意味や意義の確認をし、本人が明確に理解する必要があります。プロジェクトの目標や期限を踏まえて最善の結果を追求していれば、自分の不得意分野やあまり興味がない分野のタスクであってもクオリティの高い結果を出すことが十分可能です。理解不足のまま適当にその場しのぎの答えをしたり、自分勝手な着地点を決めて進めてしまうと、求められていた結果が出せなかったり、期限までに間に合わないということが起こります。

 

いずれのケースもただ言われたとおりに仕事をこなすのではなく、そのタスクにはどのような意味があるのか、またどこを工夫すればより良い結果により早くたどり着けることができるのかと常に全体を見据える必要があります。「意味不明」な部分をできる限りクリアにすることが、個人としても組織としてもステップアップする鍵となるでしょう。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.292(2015年11月16日発行)」に掲載されたものです。

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