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Vol.333

2018年4月24日

横瀬 秀明さん

株式会社ジー・エム・ティー 代表取締役

2003年に誕生した高級靴ブランド「Jalan Sriwijaya(ジャランスリウァヤ)」の旗鑑店を昨年11月にシンガポール髙島屋3階にオープンすると、お洒落に敏感な数多くのビジネスパーソンから「(こんなお店を)待っていた」という喜びの言葉で迎えられた。「ヨーロッパブランドに負けない最高品質の靴を世界中で販売したい。シンガポールではサンダルやスニーカーの人が多く、人々の足元をより綺麗に、格好良くしたいと思い、進出を決めました」と熱く語る横瀬氏は東京・代々木上原の出身。少年時代は渋谷、原宿界隈で遊び、ファッションが大好きだったが、特に靴の世界に入ったきっかけは10代のころ見たアメリカ映画「サタデー・ナイト・フィーバー」だという。土曜日になると、若者たちがファッションを完璧にキメてディスコに行くお馴染みのストーリーだが、主演俳優ジョン・トラボルタが革靴で踊るシーンに憧れ、以来革靴に夢中になっていったという。その後、革靴を輸入販売する「ワールド・フットウェア・ギャラリー」に入社。経験を積んだのち独立し、1996年に原宿と渋谷に「REAL SCOPE」を開店した。世界中の靴を独自の感性で集めたインポートシューズ・セレクトショップで、これまで数々の日本未上陸ブランドを紹介し、育成に注力してきた。

 

「『REAL SCOPE』は造語ですが、本物を視るという意味を込めた当社グループの経営理念であり、シンガポールの会社名にもなりました。『Jalan Sriwijaya』の靴は、歴史と信頼のあるヨーロッパの革ブランドの素材を使用し、ハンドウェルテッド・グッドイヤー製法で作られているのが特徴です。この製法は、最後のアウトソール以外は手縫いで行う『九分仕立て』のことで、足の曲線にもぴったり合う快適な一足が完成します。最後の磨きや発色の調整などは、お客様のリクエストに応じてお好みの風合いに仕上げます」。

 

プライベートでは、バイクやダイビングが趣味。愛車のハーレーダビッドソンに跨り風を切ると、その土地柄を肌で感じるとのこと。粋な横瀬氏率いる「Jalan Sriwijaya」は、シンガポールのファッション発信地になりそうだ。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.333(2018年5月1日発行)」に掲載されたものです。

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