シンガポールのビジネス情報サイト AsiaX表紙の人TOP伊藤 哲男さん

表紙の人

Vol.232

2013年4月15日

伊藤 哲男さん

Phoenix Accounting Singapore Pte Ltd ダイレクター。

asiax (46)東京都出身。1997年、東京大学経済学部4年生の時に公認会計士試験に合格し、KPMGセンチュリー監査法人(現あずさ監査法人)に入所。

当時ビッグ6といわれていた大手会計事務所の中で比較的規模が小さく、早い段階から仕事を任せてもらえそうだと考えてのことだった。
ニューヨークで勤務していた先輩の誘いを受け、ゆくゆくは経営者になるつもりだったことから自分で事業を始める前に勉強しようとニューヨーク行きを決意。2004年にKPMGニューヨーク事務所に現地採用され、2年近く勤務した。現地では、実務面で自信があっても、英語が及ばないばかりに悔しい思いをしたこともあった。
日本に帰国後、伊藤哲男公認会計士事務所を設立。さらにKPMGセンチュリー監査法人時代の同期と組み、2006年に株式会社フェニックス・アカウンティング・グループを設立した。かつて先輩から公認会計士としての主な業務である監査だけでなく、コンサルティング業務においても「会計士は正しいことを言ってビジネスになる仕事」と言われたが、経験を重ねるにつれその言葉を実感し、やりがいを感じている。
フェニックス・アカウンティング・グループとして海外展開を視野に入れつつあった頃、顧客企業のシンガポールでの上場プロジェクトに関与することになり、2012年5月に来星。歯科医師として開業に向けて動いていた妻のシンガポールでの就職も決まり、家族とともに移住した。
仕事の関係で月に一度は日本にも戻っている。シンガポールだけでなく日本の法制度や税制改正などの知識も吸収しなければならず大変ではあるが、シンガポールや東南アジアに進出する日系企業に成功してもらいたいという強い思いを持っている。また、シンガポール人と日本人の仕事のやり方や考え方の違いをうまく調整する方法を模索中で、こちらも大変な反面、面白さを感じている。
父親としては、3歳の娘と昨年生まれたばかりの娘に、日本語と英語のバイリンガルになってもらい、日本人であることを軸にしながら、海外でも通用する力をつけてほしいと願っている。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.232(2013年04月15日発行)」に掲載されたものです。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaX表紙の人TOP伊藤 哲男さん