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表紙の人

Vol.241

2013年9月2日

横山 康子さん

懐石料理レストランHASHIの女将

asiax (37)酒どころの新潟県に生まれる。現在、懐石料理レストランHASHIの女将を務めるが、転職回数なんと、15回。これまでの勤務先で培ったスキルや経験、人脈などすべての小さなドットとドットを繋げた人生を歩む。

東京の大学に在学時、各学科から一人の枠であった奨学金留学制度に合格し、約1年間の交換留学で米サンディエゴ州立大学へ。卒業後、英語を生かせる仕事を探したものの、入社したアパレル企業での職種は、販売員。1年で潔く退職し、その後は派遣社員制度を利用して、英語を使うさまざまな仕事の紹介を受け、1〜1年半というスパンで、銀行や有名キャラクターのライセンサー社、貿易商社などを渡り歩く。派遣先の契約満了後には、職場の関係者から新たな仕事を紹介してもらうこともあり、人との繋がりもまた、キャリア形成に大きく加担した。
30歳までにイタリアに行きたいという思いを実現すべく、思い焦がれていたイタリアのボローニャで半年間暮らす。留学生時代にヨーロッパを周遊し、一歩足を踏み入れた瞬間に恋をしたイタリアというだけあって、その言葉や雰囲気が肌にぴったりと合った。イタリアでは語学学校に通いながら、日本でも続けていたタンゴを習い、さらにワインの魅力にもはまった。「いつかは自分で商売をしたい」という思いがあったが、このイタリア生活をきっかけに、飲食関係で独立 という目標が定まった。帰国後は、イタリアワインを扱う商社での営業職をはじめ、試験的に始めたワインバーの経営、ホテルの中華レストランや京懐石料理店でのウェイトレスなど、ダブルワークも厭わない意気込みで前へ前へと進んでいった。そして友人の紹介で、HASHIの話が舞い込んだ。
HASHI のソフトオープンに合わせた2013年5月に来星したばかりで、シンガポール生活はまだ浅い。着物姿の凛とした佇まいで、懐石料理を美味しいお酒とともにもてなす。オープン間もないため、レストランの知名度を上げること、お客様が心地よく食事をしていただけるようなサービスに心を注ぐ。チーム一丸となってシンガポールでNo.1の懐石料理レストランにすることが一番の目標である。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.241(2013年09月02日発行)」に掲載されたものです。

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