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表紙の人

Vol.245

2013年11月4日

大塚 嘉一さん

LINK & SUPPORT Consulting Services Pte. Ltd. 代表取締役社長。

asiax (33)福岡県出身。小学生の時、父親の転勤に伴い、ドイツのフランクフルトで過ごす。インターナショナルスクールに通っていたため、幼い頃から国籍ではなく個人として人とつきあう感覚を自然と身につける。明治大学を卒業後、株式会社伊勢丹に入社。

初来星は2004年。4年間は食品統括部長として、当地マーケットへの日本食普及拡大と、日本の物産展を軌道に乗せることに尽力した。目標は大きく二つあり、日本の四季折々の「旬」、つまり「美味しい食」を伝えられる機会をつくる、そして各地方の「優れた名産品」を紹介する場をつくる。今ではしっかり根づいた物産展だが、当初は日本からの販売取引先を呼び寄せるのに苦労した。出張で北海道に足を運んでは、一人ひとりの生産者や取引先と会って、シンガポールへの出店をお願いするという地道な努力を重ねる。出張で会った取引先が、誰一人飛行機から降りてこない、という夢にうなされながらも、最初に担当した北海道物産展を成功へと導く。郊外での初開催など規模も大きくし、北海道の知名度が高まる中で、当地の新聞で自身も「Mr. Hokkaido」と書かれたことも。その後、農林水産省の事業で日本の農産物を販売する常設ショップも展開し、日本の生産者や取引先の海外進出をサポート。帰任前の2年間は取締役として、新店出店やWEB事業に注力した。2011年帰任後も、海外販路拡大アドバイザーとして、国内各地へ講演で訪問する。その中で、海外進出や展開の仕方に悩む人の多さを改めて認識。一方、シンガポールでは郊外での日本食の需要増加に加え、主食系からスイーツなどの嗜好品への拡がりもあった。そこで、シンガポールの「求める人」と、日本の「広げたい人」を、繋ぐパイプ役を目指そうと、独立を決意。
現在は、JETROサービス産業リテイン事業コーディネーターと、中小企業基盤整備機構海外販路開拓支援アドバイザーを兼ねながら、ジャパン・クオリティを当地で広めるべく、進出企業のサポートに駆け回る。言わば仲人として、展示会や商談会で「お見合い成就」(商談成立)からはじまり、「効果的なデートの方法」(マーケティング手法)、「結婚から夫婦円満」(出店・展開・店舗運営など継続の支援)までを、リンク&サポートしている。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.245(2013年11月04日発行)」に掲載されたものです。

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