シンガポールのビジネス情報サイト AsiaX表紙の人TOP櫻井 雄希さん

表紙の人

Vol.256

2014年5月5日

櫻井 雄希さん

Google Asia Pacific・Regional Agency Business Manager。

asiax (22)東南アジア全域で、広告パートナーとなる代理店との取引などを担当。急速に進化を続けるWEB広告の部門に身を置く。

2011年に入社以来、過去に勤めた日系の通信会社やコンサルティング会社と比べても「これまでの3ヵ月が1年ぐらい」と感じられるほどのスピード感で、目まぐるしい日々を送っている。
現在、主に担当している地域はインド。月の半分は出張で滞在している。現地の人々の目線で物事を考えられるようにと、滞在中は、積極的に街中やスーパーの中を歩き回る。通勤で渋滞に巻き込まれた時にも、隣に並んだ車の中を観察すると、人々の暮らしが垣間見えるという。現地で会った人々は、「新しい技術を取り入れ、ビジネスを発展させたい」と意欲を燃やす仕事相手から、「自分のレストランを開きたい」と夢を語る街角のナン屋台まで、「皆が、働けば働くほどお金が儲かると感じている」。急成長局面にある国の姿に魅了されているという。「安定期に入った日本ともシンガポールとも違う、人々の熱心さが特に印象的ですね」。
元々、「東南アジアへの出張回数が増えすぎて」、2012年に日本から来星することになった。しかし結局、昨年の実績で、年間約150日をシンガポール国外で過ごすことになったという。時には疲労困憊になることもあるが、それでも「毎日同じより、変わる世界が楽しい。すごいスピードで自分も伸びていく実感があるから」と断言する。そのためなら、「しっかりシートベルトを締めて」、大嫌いな飛行機に乗ることも苦にならない。
溢れる好奇心を決定的にしたのは、2008年の夏から秋に出かけた世界一周旅行。その時には、初めて訪れたインドの孤児院で2週間、ボランティアとして10歳の子供たちに算数を教える経験もした。孤児院ながら噂に聞く通り、5桁の足し算を素早く解いてみせる子供たちにタジタジになりながら、「同じアジアでも、すぐ隣の国には全く違う世界が広がっている」ことを実感した。
仕事の進め方も、日本流、欧米流とも違う、インド式に触れることが今は面白いという。「人生一度きり。面白いことを次々試して、笑って過ごしたいですね」

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.256(2014年05月05日発行)」に掲載されたものです。

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