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Vol.267

2014年10月20日

浅川 いづみさん

「サザンオールスターズ」らが所属する芸能事務所大手「アミューズ」の在星法人副社長(Amuse Entertainment Singapore Pte Ltd Vice President)。

asiax (11)今年11月2日、2度目のシンガポール公演を行う3人組の女性ユニット「Perfume」ら所属アーティストのアジア進出などを手掛けている。また、所属外のアーティストの公演やシンガポールでのアーティスト育成なども行っている。

これまでのキャリアでも、日本と海外を行き来しながら、一貫してライブエンタテインメント制作に関わってきた。「自分の情熱であり、一生の仕事」と話すその世界の魅力は、「お客さんが笑顔になって、エネルギーを与えられること。それが醍醐味」。
今の仕事を志したきっかけは、小学校で招待された劇団四季のミュージカル『夢から醒めた夢』だった。華やかな舞台の衝撃は強く、両親にせがんで、もう一度観劇に行ったほど。大学では美学を学び、日本で映画・演劇の配給や興行を行う東宝に就職。その後留学した米国の大学院では演劇マネジメントを専攻した。
大学院卒業後は、世界各地でサーカスショーを公演するカナダの「シルク・ドゥ・ソレイユ」本社に約4年間勤務した。契約や予算・プロジェクト進行管理などのビジネス部門を担当し、東京で上演された新しいショーの準備にも携わった。
来星は約2年前。フリーランスで働いていた昨年、今年は、シンガポールのデザイン・フィルム・フェスティバルの運営にも参加し、日本のドキュメンタリー映画を上映した。2年とも山中有監督の作品で、東北の職人の手仕事や日本の稲作を扱ったもの。「ものづくり」になじみがない当地の人々から、大きな反響があったという。
そして現在の仕事では、「日本のエンタテインメントを東南アジアでも盛り上げたい」というのが目標。「例えば『Perfume』はテクノポップに歌と踊り、最新のテクノロジーを駆使した舞台の融合。女性3人のアイドルグループ『BABY METAL』はアイドル文化とへヴィメタルを融合させた舞台で、世界中から『面白い』と言ってもらえている。日本発だからこそのオリジナリティ、ユニークさを出して、アジアでも大勢の観客に足を運んでもらえるようにしたいですね」。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.267(2014年10月20日発行)」に掲載されたものです。

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