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Vol.281

2015年6月1日

坂田 幸樹さん

経営共創基盤(IGPI)シンガポール・取締役COO。

早稲田大学政治経済学部卒。学生時代は英語会(W.E.S.S.)に所属し、スピーチコンテストなどで活躍。スピーチの中で自ら課題を定義し、解決策を考えるプロセスが好きだった。そこで培った技術はやがて経営コンサルティングの分野で実を結ぶ。

大学卒業後は外資系コンサルティング会社などを経てIGPIに参画。シンガポール法人の設立に伴い、取締役COOとして2013年に来星した。当地ではITや広告、製造など幅広い業界でグローバル戦略の立案・実行支援などに従事。
「戦略の精度を高めるには、マーケットの一次情報をどれだけ収集できるかが鍵となる。ところが日本やその他の先進国と違って、東南アジアではその一次情報の入手が非常に困難。従って、情報自体に価値があり、挑戦しがいがある」。クライアント1社の戦略を立案するため、100を超える企業との面談を実施することもあるという。
仕事の息抜きに、ロバートソン・キーからクラーク・キーまでの川沿いをひたすら歩く。ほどよく考えが整理されるのだという。お気に入りの店は火鍋の「海底捞(Hai Di Lao)」で、家族ともよく足を運ぶ。また高校時代から続けている将棋はアマチュア四段の腕前で、さらなる上達を目指し日本人会の将棋クラブに参加している。
IGPIシンガポールは「まるでミニASEAN」と表現するほど国際色豊かなメンバーで構成されている。さまざまな価値観を持つメンバーと仕事をするにあたり、自分の中のものさしを大切にしながらも、多様な価値観を受け容れることが大切だという。「クライアント企業へ提出する成果物の質など、妥協すべきでない点は明確にする。それ以外のことは多様性を生かすためにも相手の価値観を尊重して、まずはしっかり話を聞くようにしている」。今後はチームのケイパビリティをより高め、企業の組織改革などのテーマにも取り組んでいきたいという。「我々は戦略立案だけでなく、ハンズオン(常駐協業)型の経営支援や自己投資をして、実際にビジネスを創るところまで支援できる。日系企業の東南アジアにおける事業拡大や東南アジア企業の日本進出に加え、企業の組織改革のお手伝いもしていきたい」。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.281(2015年06月01日発行)」に掲載されたものです。

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