Vol.130

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池辺 純さん

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AsiaX Vol.130

AsiaX Vol.130

シンガポール交響楽団(SSO)トランペット奏者/シンガポール・フェスティバル・オーケストラ 首席トランペット奏者/金管楽器工房 JUN'S Renaissance brassworks マイスター。

1972年東京生まれ、さいたま市(旧浦和市)育ち。トランペットを始めたのは9歳の時。東京音楽大学付属高校卒業後、大学に進学、20歳以降はパリ、ウィーン、ザルツブルグに留学し、数々の著名なトランペット奏者に師事した。これまでに日本国内の各オーケストラにも多数賛助出演している。


2000年春にSSOのオーディションに合格。当時、ドイツ文化圏の食材の単調さに辟易していたところに舞い込んだ『トロピカルジョブ』、日本から取り寄せたガイドブックを覗き込んだ3秒後には渡星を決めていたそうだ。


SSOで日本人は当時ただ一人だったこともあり、最初は心細かったが、皆に本当に親切にしてもらい、期待していた食事にも大満足。友人の印象、食事の印象は現在に至るまで「花丸」と大絶賛する。残念なのは公共マナーの悪さ。芸術など文化への感覚的な理解、感性教育もまだまだだと感じる。


SSOの休暇中もマウスピース製作やその他の仕事でなかなかゆっくり休みを取れないが、普段は寝る前の一杯が好きなひととき。日頃から野菜の多い食生活と運動を心がけており、自宅のあるビシャンからエスプラネードやジュロンの南洋理工大学(NTU)にも自転車を走らせて通勤している。


現在力を入れているのは、トランペットのレッスンとマウスピース製作。音楽や音というものを精神の籠ったものとして、より多くの人に認識してもらいたいと願っている。ひとりがわかれば、そこからまたひとりと少しずつ水紋のように広がって行けば、という。自宅に工房を構え、試行錯誤しながらマウスピース製作を始めてまだ2年、だが、プロの奏者がプロの感性で作る世界で唯一のマウスピースとして注目され、世界中の名だたる管弦楽団のトップ奏者達にも既に愛用されている。今後さらに楽器製作の道へ世界を広げていけたら、と考えると毎日が本当に楽しくて仕方がないという。


今のところ、自分がやってみたいと思う事は1つ残らずやってきた。自分の夢を夢で終わらせずに実現することで、いろいろな人へ夢を与えられたらどんなに素敵だろう、と自らの今後にも期待を寄せている。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.130(2008年09月15日発行)」に掲載されたものです。
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