ブリジット・トレイシー・タンさん
AsiaX Vol.110
南洋芸術学院(NAFA) ディレクター。
学生時代からアートを専攻し、美術史などを学んできたブリジットさんは、約8年間キュレーターとしてシンガポール美術館に勤め、法人担当部門のトップも兼任しながらアートおよびデザイン関連の展示や出版、作品の収集、調査、評価などに携わった後、2004年より現職に就任。
シンガポールで好きな場所は? と尋ねると「アートによって変貌を遂げた場所。例えば、NAFAのギャラリーが素晴らしい展示によっていつもと違って見えるときに、ギャラリーの中に佇んでいるのが好きなんです」と根っからのアート好きで感性豊かな彼女らしい答えが返ってきた。
アートに関わる仕事というと一見華やかで面白そうだが、仕事をしてすぐに喜びを感じたり、報われるという性質のものではないという。文化や文明といった類のものが芸術的評価を得たり、学問上の評価を受けるようにするのは、場合によっては一生かかるような仕事。性急に結果を求めず、辛抱強くかつ謙虚であることが必要だと日々自分に言い聞かせているそうだ。腹が立つことがあっても、芸術作品を眺めているとそのうちやる気を取り戻して、自分の仕事の価値をもう一度思い出すことができるという。
平日は毎朝1時間ほど走ることが日課で、週末になると3時間ぐらい走ることも。愛犬のビーグルとゴールデンリトリバーと一緒に散歩に出かけてついでに走ることもあるそうだ。また、ちょっと変わったことに挑戦するのが好きで、カヌーや射撃、カート・レース、自転車といったアウトドアスポーツも楽しむ。次はスカイダイビングに挑戦したいとのこと。
モットーはスペイン語で“Vivir con miedo, es como vivir a medias.”(怖がってばかりでは半分しか生きていないのと同じ)。
将来の夢は、エキゾチックで美しい小さな島にアートの「隠れ家」のようなものを作ること。ちょっと早めにリタイアしたら、そこでパーティを開いて、アーティストやキュレーター、アート好きな人たちとアート談義に花を咲かせながら何かを作ったりと、愉快で陽気な場所を作りたいという。アートに関する出版物を出したり、展示会も開きたいと、アートからリタイアすることはなさそうだ。
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