コラム

企業内外・研修だより

エコバッグ社員???

今月は、4月という日本特有の気になる季節について弊社本社からの情報も取り寄せお話します。
今月からいよいよ4月。日本では、入社式、そして新入社員研修~配属まで、研修・育成担当者にとっては忙しいシーズン開始です。


毎年この時期になると、財団法人 社会経済生産性本部が今年の新入社員を象徴的に言い表しています。先月発表された内容によると、今年は「エコバッグ型」。その心は「節約志向(エコ)で無駄を嫌う。小さくたためて便利だが、使うときには大きく広げる(育成する)必要がある。」新入社員にとってみれば、実際の仕事前に一般化されるのは気持ちの良いものではありません。一つの傾向として理解し、研修やその後のOJTでは、その人自身と向き合い、ビジネスパーソンとしての成長を応援したいところです。


さて、シンガポールをみてみます。新入社員を意図的に雇用する企業は、まだ僅少なイメージがあります。ところが、最近、中国の動き等もあり、ここシンガポールでも、「新卒を採用し、じっくりと育てる」という手法を採られ始めた日系企業も少なからず出てきました。


それはもちろん、いずれ舞い戻ってくる好景気時にも自社にいてもらうための施策、ということもありますが、それだけではありません。企業のDNA・価値観を社会に出たばかりの若い間にきちんと植え付けたい、という熱いお気持ちを企業トップのお話から感じます。


一時「押し付けになるような会社のDNA教育はしない」というお言葉をお聞きした時期もありました。けれど、日系に限らず、どの会社にも会社設立時の使命感、目指すもの、そこへ到達するために会社として持ち続ける価値観、というものがあり、これをしっかりと社員に理解していただくことは、なんら「押し付け」ではないのです。


ある企業の社長との面会時に、その社長はおっしゃいました。「採用時、『弊社のミッション、ビジョン、そしてバリューに心から賛同できるか』を必ず確認します。その時点でクリアに「YES」と言えない場合は、その方がたとえ優秀でも採用を再考することもあります。」


もしその社員がエコバック型社員であったとしても、そこから芽を出し、立派な大輪の花を咲かせるか否かは、豊富な水・肥料、そして愛情、つまり、企業内での教育が大きく影響します。その教育の基盤が「DNA教育」なのです。

協力=サイコム ブレインズ(アジア) プライベート リミテッド

文=Sandy齊藤

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.143(2009年04月20日発行)」に掲載されたものです。
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