コラム

企業内外・研修だより

そもそも研修って何のためにするの?

サイコム・シンガポールは、次世代人材開発と育成をミッションとする研修会社です。これから数回にわたって、「そもそも研修とは」という話や、効果的な研修の組み立て方や実施方法、その後のフォローアップの仕方、そして実際の企業研修の現場の様子などを皆さんにお知らせしていきます。


今回は、「そもそも研修って何?」というところから考えていきたいと思います。


皆さんは、会社勤めを何年もされている中で、多くの研修を受講されてきていると思いますが、「そもそも研修って何のためにしているの?」と思われたことはないですか?ちょっと目を閉じて考えてみてください。


よく聞く言葉が「課長(あるいは、部長)になるために会社が決めていることだから」「上司に勧められたから」ではないでしょうか。つい最近も、ローカルの人事マネージャにヒアリングした際に「私の企業では、『○○研修にいくように』とスタッフに伝えると『えっ!私、何か間違ったことをしましたか?』と聞き返されます」と苦笑いをしていらっしゃいました。
確かに研修ほど、ある意味つかみどころがなくて、またすぐに効果が見えない投資は「そもそも何のためにするの?」と思われても仕方がないかもしれません。

私は常々「研修(教育)」とは漢方薬のようなものであると思っています。
片頭痛がするから、頭痛薬を服用する、確かにその場はおさまる。けれど、またいずれ片頭痛はおこるでしょう。もし、

  1. 今回の片頭痛が起こる前に何をしたか?何を食べたか?
  2. どういう状況の下で起こりやすいか?
  3. どれくらいの頻度で起こっているのか?
など、現状分析を重ねたうえで、それにあった漢方薬を長くじっくり服用し続けることによって、体の根源にある問題が少しずつ快方に向かうというのは、漢方薬を服用されたことのある方は実感されていると思います。
つまり「研修」とは、新しい知識を得ること、既存の知識をリフレッシュすることはもちろん、まず、きちんと現状分析をした上で、目指すべき方向を見極め、じっくりと時間をかける必要のあるものです。もっと言えば、自身や会社経営における現状を知るための「気づきの場」であり、また、どこを目指して自身(会社)が今後進んでいくべきなのかを知るきっかけであり、そして、そこへ行き着くための方法・手段・ツールを考え出すチャンスの場であるといえます。以上を踏まえた上での、継続的な研修が功を奏するのです。


次回は、そのじっくりと腰を据えて本気で取り組む必要のある研修を企業内でどう組み立てていくのかについて、お話をしたいと思います。

協力=サイコム・シンガポール

文=Sandy齊藤

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.130(2008年09月15日発行)」に掲載されたものです。

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